【毎日王冠】アエロ、変身1番時計の坂路50秒5!筋肉量激増

[ 2018年10月4日 05:30 ]

<毎日王冠・追い切り>菊沢師を背に坂路で追い切るアエロリット(撮影・村上 大輔)
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 東京、京都への開催替わり1週目はいきなりの3日間開催。日曜重賞「第69回毎日王冠」に出走するアエロリットは安田記念2着のリベンジを期す一戦となる。坂路での最終追いはこの日の東西1番時計を計時。はち切れんばかりの白い馬体には米国遠征(ブリーダーズCマイル=G1、11月3日、チャーチルダウンズ)を見据える秋への期待感が詰まっている。

 パワフルに踏み込む。そして後方へと蹴り上げる。アエロリットの圧倒的な前肢のパワーに報道陣がくぎ付けとなった。坂路で圧巻の50秒5〜12秒1。2位キングハートの51秒6を1秒1上回る、堂々たるこの日の美浦1番時計だ。馬を下りた後「やりすぎか?」とおどけた菊沢師。その笑みには余裕が漂っていた。

 充実の夏を過ごした。菊沢師は「体はたくましさを増した。乗っていても、そんなに速く感じないんだ」と言う。前走・安田記念時で502キロだった馬体は現時点で520キロ。筋肉量が増えたことは見た目に明らかだ。4歳牝馬は大排気量の超高級サルーンへと変貌を遂げた。「無理に絞らずやってきた。気持ち的にも十分だし休み明けでも走れる仕上がり」(同師)

 前駆を生かしたパワフルな走りが身上。ただ、それはもろ刃の剣でもある。ヴィクトリアM(4着)、安田記念(2着)の近2走は共に落鉄に泣いた。ヴィクトリアMはゲート内で起こったものだったが、安田記念はあまりの踏み込みの強さに3角付近で蹄鉄が音を上げた。「どんどん踏み込みが強くなっているから蹄鉄が落ちてしまう」。詳細は明かさなかったが今回は装蹄の方法を変えて臨む。指揮官は「落鉄しながらもレースでは力は示していた。何とか全力を出し切れれば」と祈るように話した。

 結果と、その後の体調次第で米G1・ブリーダーズCマイル参戦も視野に入れる。モレイラに関する質問が飛ぶ中「僕はね、モレイラじゃなくてアエロリットに期待している」とプライドもチラリ。まずは規格外の踏み込みで国内G2を地ならしする。

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2018年10月4日のニュース