【オールカマー】レイデオロ復活V!ルメール3週連続重賞制覇

[ 2018年9月24日 05:30 ]

<オールカマー>アルアイン(右)を内から差し切ったレイデオロ(撮影・村上 大輔)
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 昨年のダービー馬が1年ぶりに目を覚ました。レイデオロが復活V。3年連続3回目の3週連続重賞Vを飾ったルメールは「いい気持ちでした」。興奮を抑えながら切りだすと、こう続けた。「馬がまだ100%じゃない。コンディションはまだ良くなる。でも凄い馬。(勝つ)自信はあった。ラスト100メートルで彼の能力が出たね」。トップコンディションに及ばなくても、人馬が呼吸を合わせて久々の美酒に酔った。

 オールカマーでは61年ぶりのダービー馬VS皐月賞馬(アルアイン)。スタートでやや出負けしたレイデオロは道中8番手。2番手アルアインは4コーナーを回り早め先頭。直線入り口でアルアインの直後につけたレイデオロは鞍上の左ムチに反応してトップギア。ラスト100メートルはG1馬2頭の激しい追い比べ。最後はダービー馬が意地と貫禄を見せて首差かわした。「もう少し前にいたかったけどね。すぐリラックスして息が入り4コーナーから加速した」とルメールは安どと喜びが交じった声で振り返った。

 兄が弟の借りを返した。17日のセントライト記念。ルメールが手綱を取った全弟レイエンダは外を追い込んだが勝ち馬に1馬身1/4届かずデビュー4戦目で初黒星。2着に敗れた。奇しくも先週と酷似する展開。だが、同じ舞台、同じ血統で名手は同じ失敗を繰り返さない。ダービー馬のプライドを捨て内へ潜り込んで進路を取り勝ちに徹した。

 阪神競馬場で愛馬の復活劇を見守った藤沢和師は「さすが兄はダービー馬。外を回したら届かなかったと思う」と鞍上の好判断を評価。「休養してうまくリフレッシュできた。調教では気合が乗っていないと感じたし、今回使ったことで次はもっと良くなる。今後は天皇賞・秋かジャパンカップに直行するかこれから考えたい」と話した。

 スペイン語で「黄金の王」と名付けられたダービーが完全復活。王権を取り戻したレイデオロの秋は、昨春以上に輝く。

 ◆レイデオロ 父キングカメハメハ 母ラドラーダ(母の父シンボリクリスエス)牡4歳 美浦・藤沢和厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績10戦6勝(海外1戦0勝) 総獲得賞金6億1654万6700円。

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