【セントライト記念】ジェネラーレ快勝!菊へV字回復

[ 2018年9月18日 05:30 ]

<中山11R・セントライト記念>レースを制した(4)ジェネラーレウーノ(撮影・村上大輔)
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 菊花賞トライアルの「第72回セントライト記念」は4番人気のジェネラーレウーノが2番手から力強く抜け出し、1番人気レイエンダに1馬身1/4差の快勝。16着に終わったダービーの敗戦を糧に、夏の成長と秋の飛躍を感じさせる横綱相撲を見せた。なお、初黒星を喫した2着レイエンダ、3着グレイルまでが菊花賞(10月21日、京都)の優先出走権を獲得した。

 道中は終始2番手。ジェネラーレウーノの通過順はダービーと同じでも、その走りは全く別物だった。主戦の田辺も満足げ。「ダービーは同じ2番手でも掛かって、らしくない競馬になってしまった。馬の気分を損ねないように乗ったが、それがいい方に出てくれた」。人馬の呼吸が取れた内容に目を細めた。

 逃げも作戦にはあったがタニノフランケルが主張したため、離れた2番手。実質的に逃げのような形で自分のリズムを守った。残り1000メートルからさらにペースを上げたフランケルには3〜4角で左ムチを入れて真っ向勝負を挑んだ。「早めに追い上げる形になったが脚は残っていた。差すときは楽にかわしてくれた」と残り150メートルで捉え切ると、その後も脚色は衰えない。必死に迫るレイエンダにセーフティーリードを保ったままゴールに飛び込んだ。

 京成杯に続く重賞2勝目。矢野師もしてやったりだ。落ち着かせるためにレース前まで着用しているパシュファイヤーにひと工夫。「パシュファイヤーの裏に虫よけネットを張ってさらに視界を制限したのがドンピシャだった。3角でフワッとすることなく突き放したし、後続も振り切った。展開が向いたとはいえ強い内容」と胸を張った。8キロ増で自己最高の506キロ。「馬が大きくなってパワーがついた」とひと夏越しての成長も強調した。

 相手うんぬんより自分のリズムと集中力が大事。いかにも先行馬らしい先行馬だ。皐月賞3着→ダービー2桁大敗→セントライト記念Vの足跡は、15年菊花賞を皮切りにG1を7勝したキタサンブラックと同じ。鞍上の田辺が好走の“ツボ”を完全に手の内に入れたとき、名馬へと飛躍する可能性を感じさせる。

 師は今後の目標について明言こそしなかったが、もちろん菊花賞は有力な選択肢。「距離より展開。距離は長くていいと思う。自分の形でレースをできるかが重要」と今後への手応えをにじませた。キタサンブラック伝説の幕開けとなった淀の長丁場。新たな個性派ホースの晴れ舞台となるかもしれない。

 ◆ジェネラーレウーノ 父スクリーンヒーロー 母シャンハイロック(母の父ロックオブジブラルタル)牡3歳 美浦・矢野厩舎所属 馬主・Gリビエール・レーシング 生産者・北海道日高町新生ファーム 戦績7戦4勝 総獲得賞金1億4216万6000円。

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