【京成杯AH】ヤング合格点!6歳秋でも衰えず豪快5馬身差

[ 2018年9月6日 05:30 ]

<京成杯オータムH追い切り>ウッドチップコースで追い切るヤングマンパワー(撮影・郡司 修)
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 中山開幕週を席巻するのは“若者の力”だ。「第63回京成杯AH」(9日)の追い切りが5日、美浦、栗東トレセンで行われ、ヤングマンパワーが併走馬をぶっちぎる豪快な走りを披露。手綱を取った松岡(レースは石橋)も太鼓判を押した。

 不老長寿の薬湯にこっそり漬かってきたのか。ヤングマンパワーの調教役を買って出た松岡が馬上で満足そうな笑みを浮かべている。「僕は2歳時からこの馬に乗ってるけど、6歳秋を迎えても衰えなんて全然ない」。6歳秋を人間に置き換えれば壮年から中年にさしかかる40前後。ヤングマンとは言えない世代になったが、松岡の手綱には若者の力が伝わってきた。

 Wコースでウッドチップコースでレッドオリアナ(4歳500万)、シャドウハンター(2歳新馬)の2馬身後方から差を詰める。台風一過の強い日差しを浴びて輝く黒鹿毛。直線で左ステッキの連打に反応して5馬身突き抜けた。「若者の力は確かに維持している。背中が少しだけ緩く感じたのでいっぱいにやったが、今日の追い切りがプラスに出るはず。この馬の動きとしては良い方の部類だし、力を発揮できる状態だと思う」と続けた。

 前走・関屋記念(4着)では3歳時から4年連続で4着以内に好走した。「夏場は元々得意だけど、それにしても偉い。若者の力に衰えなしです」と手塚師も口をそろえる。不老長寿の秘けつにも明快な説明を加えた。「調教ではとぼけて本気を出さない。抜くところは抜いているから消耗しないんじゃないですか」。今年3戦の最終追い切りは全てステッキを入れて促したほど。1週前追い切りでは手を抜いて未勝利並みの平凡時計(Wコース6F84秒5)。「見ている側はいつも心配させられるが、レースでは真面目に走るから大丈夫です(笑い)」

 3歳時に3着に好走した京成杯AHはサマーマイルシリーズ最終戦として施行。同シリーズ1、2戦(中京記念、関屋記念)の勝ち馬は出走しておらず、同馬が今回勝てばシリーズ2戦目の3ポイントに優勝10ポイントを加えた13ポイントで初めて王者に輝く。「ハンデも背負い慣れた57キロなら問題なし。G1ではしんどいけど、G3なら十分足ります」(同師)。3歳のアーリントンC、4歳時の関屋記念、富士Sに続く4度目のG3タイトルへ。不老長寿の黒鹿毛を包む重賞ウイナー用の馬名入りゼッケンが誇らしげに揺れている。ヤングマンパワー(若者の力)に陰りなし。

 ▼サマーシリーズ王者 マイル(京成杯AH、1着10点=ワントゥワン、ロジクライ、ヤングマンパワー、ウインガニオン、ロードクエスト)&スプリント(セントウルS、1着12点=ラブカンプー)ともに、今週出走し勝利した馬に優勝の可能性がある。シリーズ1勝以上の最多得点馬(マイルは12点以上、スプリントは13点以上)が優勝馬となる。

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2018年9月6日のニュース