秋の中山開幕週 夏の新潟組よりも休養明け東京組にウマみあり

[ 2018年9月5日 05:30 ]

中山競馬場芝コース直線の全景
Photo By スポニチ

 8日から秋の中山開催が開幕。夏競馬から条件が一変するだけに、馬券の攻略ポイントも大きく変化する。中でも開幕週はその傾向が顕著。スポニチ競馬班では同一日程で開催された過去3年の中山開幕週の傾向を分析。臨戦過程と脚質から“狙うべき馬”をあぶり出した。(データは全て15年以降が対象、新馬戦は除く。推奨馬は全て登録段階の出走予定馬)

 【新潟組】秋競馬の重要なポイントの一つが夏を順調に使ってきた組と夏を休んで秋から復帰する組の激突。前者の代表が新潟からの転戦組だ。東の夏の主場だけあって、サンプル数(出走数)も、延べ494頭と豊富。31勝、2着42回と当然、馬券に絡む可能性も高い。ただ、勝率(・063)や単勝回収率(該当馬を一定額買い続けた際の回収率=51%)で見ると低く、配当的な“うまみ”は望めない。ちなみに1着馬31頭中22頭、2着馬42頭中24頭と、連対した馬の過半数が前走で4着以内に好走していた馬。前走新潟で好成績を挙げていた馬は、人気サイドになることを覚悟して、馬券に組み込んでおくことが的中への近道となる。

 【北海道組】夏競馬を順調に消化したという意味では北海道組も該当。ただし、新潟組に比べて勝率や単勝回収率などで信頼度はグンと下がる。要素として考えられるのは滞在競馬や涼しい気候に適応して好成績を残していた馬が、残暑厳しい中山に戻って凡走するケース。また、夏の連戦で疲れが残っていたケースもある。前走が札幌で、中山開幕週に連対した9頭の前走成績を見ると、2着以内が4頭に対し6着以下が5頭と極端。狙いとしては“夏の上がり馬”か、洋芝が合わず成績を残せなかった馬。函館組の低迷は何らかの理由でその後の札幌、新潟を使えなかった可能性が高い。数字が示す通り軽視していい。

 【福島組】福島からの直行組はサンプル数こそ少ないものの、勝率や単勝回収率が優秀。これは得意な右回りに照準を合わせてきたパターンが多い。福島で出走した後、左回りの新潟をパスして、右回りの中山に備えた馬は要注意。今週なら土曜10R・鋸山特別に登録したデザートスネーク。4走前に中山で未勝利V。その後、福島で3戦して1→2→1着。右回り通算【3・1・0・0】で、いかにもここを狙ってきた印象がある。

 【東京組】春の東京で出走した後、夏場を休んで中山から復帰する馬も好成績を挙げている。ただし、勝った11頭中9頭が2、3歳馬。つまりは若駒で将来性を重視し、夏は無理させず秋から本格復帰した馬がほとんどだ。紫苑Sならやはりマウレア。桜花賞、オークス5着の実績は軽視できない。また、日曜9R木更津特別に登録のあるフレッチアも、かなりの素質馬。春の中山、東京で連勝した3歳馬が満を持して臨む秋初戦で要注目だ。

 【西日本組】西日本4場からの転戦組は、阪神開催が並行していることもありサンプル数が少ない。中京、京都、阪神組で連対した10頭中8頭が1000万クラス以上の高額条件。中でも日曜10RながつきSでの活躍が目立つ。これは夏開催において、準オープンのダート短距離が極端に少ないことが影響している。新潟で1鞍(越後S)、札幌、小倉では設定がない。適鞍を求めて待機したケースだ。残念ながら今年のながつきSに、好成績の中京組の登録はなし。代わりに近い存在なのがタガノヴィッター。6月の阪神・花のみちSは9着敗戦も不得手な重馬場が影響した。中山【1・1・0・0】、現級【0・1・3・1】の実績なら一変好走パターンに当てはまる。

続きを表示

この記事のフォト

2018年9月5日のニュース