【細原・騎手で獲る 特別編】19日札幌11R 小回り巧者スワローが北の大地で輝く

[ 2018年8月19日 08:00 ]

 土曜は早朝から札幌記念の直前取材。馬場開門の4時30分時点での芝を確認すると「上っ面は濡れているが下は硬い」という感触だった。騎乗したジョッキーに印象を聞いても「根付きが良く、芝も荒れたところは見当たらない。下がしっかりとしているので、地面をつかんで走れている」と話していた。気温は低くても、風が強く芝の乾きは速い。日曜の芝は「パンパン馬場」と考えてよさそうだ。

 札幌記念(11R)は中間の気配が抜群だったミッキースワローで勝負する。全3勝は中山・福島という生粋の小回り巧者。昨年のセントライト記念は皐月賞馬アルアインと同じ位置取りから、上がり3F33秒4の脚でシャットアウトした。鋭角なコーナーから直線急坂が待ち構える舞台で、この芸当ができる馬はなかなかいない。

 不可解なのが前走の大阪杯。得意のはずの内回り舞台で5着。菊沢師は「その前(AJCC2着)の疲れが抜けきれなかった。それに長距離輸送で体も減ってしまったからね」と敗因を説明。マイナス10キロという寂しい体で“参考外”の一戦と見ている。

 中間は馬体を立て直し減った体は回復。調整した函館では師が自ら手綱を取り、Wコースで好時計を連発した。「涼しい気候で動きをシャープに見せている。この馬は走るときと、走らないときのリアクションが分かりやすい馬だからね」と師。“これ以上は必要ない”と、手控えられた最終追いに出来の良さがひしひしと感じられる。

 「この馬には珍しく、追い切り後にガタッときてない。タフな走りだし洋芝は合っているはず。力通りならやれていい」

 トレーナーは最後まで強気の姿勢は揺るがなかった。元騎手の“勘”に全てを託したい。馬券は単複。

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2018年8月19日のニュース