“帝王”的場はいじられキャラ、矢野「人間の器が大きい」

[ 2018年8月13日 05:30 ]

「的場伝説」アラカルト

ファン感謝デーの綱引き大会「ラスボス」的場(左)はファンにあっさり敗戦
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 ★いじられキャラ 若い騎手が的場をからかう場面によく遭遇する。TCKの名手・矢野貴之の証言。「息子のような後輩ほとんど全員がいじってます。普通なら怒ったり、ムッとするかも。でも的場さんはそんなことはない。人間の器が大きいんですよ」。矢野の分析では「いい意味で“いつも自分が一番だ”という信念、自信があるから平気なのでは。もちろん、僕は的場さんのことが大好きです」。今日も矢野は積極的に的場をいじる。

 ★また2着 東京ダービーには79年から37度挑戦し何と2着が10回。27年連続騎乗となった今年も6番人気クリスタルシルバーでハセノパイロの首差2着だった。今や的場がダービー未勝利であることは「大井の七不思議」と呼ばれる。

 ★いつも主役 プロ野球ばりにTCKにもファン感謝デーがある。矢野、御神本らイケメンの実力派騎手は多いが、1番人気は毎年、必ず的場だ。「もうこんな年なのに、いつも自分のところに一番、多く来てくれる。本当にありがたいことですよ」

 ★譲れない TCK伝統の重賞が「大井記念」。これだけは譲れないとばかりに的場は過去に9勝。南関東での同一重賞勝利回数で単独トップだ。JRAでは武豊の阪神大賞典8勝などがあるが的場もなかなかだ。

 ★モンスター 1950年開場の大井競馬場。スポニチ本紙地方競馬担当・池田は超ベテランファンから、こんな話を聞いた。「子供の頃から怪物と呼ばれる馬は何頭も見てきた。でもね、なんだかんだ言って一番の怪物は的場文男ですよ」。ハイセイコー、ヒカルタカイ、ハツシバオー、イナリワン、チャンピオンスター…。的場はスーパーホースも超えた。

 ★名誉会長 TCKの騎手が所属するのは東京都騎手会。それをまとめるのが騎手会長だ。的場は騎手会長を務めたことがないのに、なぜか名誉会長に任じられている。的場なら納得してしまうのが不思議だ。

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2018年8月13日のニュース