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【純情牧場巡り】ヴァーミリアン 充実“第3の馬生” 種牡馬引退し、乗馬へ転職

[ 2018年8月7日 14:02 ]

昨年12月、ノーザンホースパークへ

新たなステージで活躍するヴァーミリアンと担当インストラクターの西原郁人さん
Photo By スポニチ

 “第三の馬生”は思いの他、順調にスタートした。ダートで一時代を築いたヴァーミリアン(牡16)は2011年にスタッドイン。15年のフェアリーSを制したノットフォーマル、17年のサマーチャンピオンの覇者ラインシュナイダーなどの活躍馬を出したが、受胎率が低いため種牡馬引退が決まった。昨年12月に新たな職場となるノーザンホースパークへ。種牡馬の乗馬への転用は、求められる資質が異なることもあって簡単ではない。ただ、担当インストラクターの西原郁人さん(33)は「正直、苦労がないんです」とうれしい誤算を明かす。

 「最初は“凄い馬が来るな”と思いましたし、結構大変だろうなと構えていたんです。ただ、凄く賢くて、すぐにいろいろと覚えてくれるんです。半年ちょっとでここまで成長するとは思いませんでした」

 週6日は乗用馬としてのトレーニングに励む日々。さすがは一流馬だけあって、走りのバランスが抜群。「ヴァーミリアン自身が新しい知識を吸収しながら、同時に人も育ててくれる馬ですね。若いスタッフの乗馬のいい先生として活躍していて、ヴァーミリアンから下りたスタッフはみんな笑顔になるんです」と賛辞の言葉を並べる。

 今では80センチの障害を飛越できるまでに成長したが、「無理はさせたくない」という方針で、大会出場の予定はない。目下の目標は春から秋にかけて週末に不定期で開催されるライディングショーへの出場。「元気でいてほしいのが一番なので、詰めてやることは考えていません。少しずつレベルを上げていければと思っています」と、地道なレベルアップを目標に据える。

 運動のため、パーク内を散歩することも。好奇心が旺盛で、停車中の大型バスに自ら近づきにおいをかいだりする。カイバの時間が待ち遠しいようで、食後は上機嫌になるそうだ。砂上でライバルを蹴散らした猛者のイメージはもうない。いや、これが本来の姿なのだろうか。「いつでも会えますし、ぜひ来てください」と西原さん。新たなステージで活躍するヴァーミリアンは、あなたも笑顔にしてくれるに違いない。

 ◆ヴァーミリアン(牡16)2002年4月10日生まれ。父エルコンドルパサー、母スカーレットレディ。生産者は北海道勇払郡安平町(旧早来町)のノーザンファーム。現役時代は34戦15勝。デビュー当初は芝で走っていたが、3歳秋以降はダートに専念。5歳から6歳にかけて国内G1を6連勝するなど、G19勝を挙げた。ダート競走における獲得賞金額、5つの競馬場でのG1制覇、7年連続重賞勝ちなど多くの記録を持っている。総獲得賞金は11億6860万7500円。

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