角居師、トークライブ 最後まで全力誓う「凱旋門賞目指す」

[ 2018年7月3日 05:30 ]

トークライブを行う角居師(中央)。(左は平松さとし氏)
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 21年2月で勇退する角居勝彦師(54)が2日、都内でトークライブを行い、約150人のファンがかたずをのんで耳を傾けた。メルボルンC、米オークス、ドバイワールドC、香港マイルなど世界各国のG1を制覇。ウオッカでは64年ぶりに牝馬による日本ダービー制覇の偉業を成し遂げた名伯楽が、70歳定年を待たずに競馬界を去る。

 「幼い頃から天理教の活動をしていた。そちらに行く道もあったが馬の世界を選び調教師になり、そして調教師としてこんなステージに上げてもらえるとは思いもしなかった」と感慨深げに振り返りつつ、「この4、5年は馬を助けているのに祖母がつくった信者さん、人を助けることはしないのかという葛藤があった。母が動けなくなってきて、これはもう…と思ったのが昨年暮れ。その時には当歳を預かるのが決まっており、その世代のクラシックまで責任を取るということで21年になった」と厩舎解散に至るまでの心境を語った。

 今年の2歳世代も、阪神で鮮烈な新馬戦Vを飾ったサートゥルナーリアを筆頭に有力馬を抱えている。「サートゥルは札幌2歳S(9月1日)へ。クラシックを目指している。(解散まで)まだ3年あります」とほほ笑んだ角居師。「信者さんに恩返しをしていないという気持ちが強かった。(競馬は)ずっと一生懸命にやってきたつもり。タイトルが獲れた獲れないには未練はないが、人の成長に終わりはない。世界に通用する人馬をつくりたい。最後までそれをやっていく。凱旋門賞だって目指したい思いもある」と、残りの期間も競馬界で全力を果たすことを改めて誓った。

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2018年7月3日のニュース