【宝塚記念】“遅れてきた大物”ストロング戴冠へ!

[ 2018年6月20日 05:30 ]

坂路で調整するストロングタイタン(撮影・平嶋理子)
Photo By スポニチ

 今年の宝塚記念は4厩舎が2頭出し。その取捨が大きなポイントになる。「激走馬 ロックオン」は前走を勝って臨んだ馬が2頭だけだった08年との類似点から“池江厩舎の人気薄”ストロングタイタンを穴馬に指名。

 「上半期の総決算」とも言われる宝塚記念だが、正直、今年は上半期に活躍した馬が少ない。大阪杯の勝ち馬スワーヴリチャードは安田記念(3着)に向かい、天皇賞・春を制したレインボーラインは故障引退。今回同様、その年にG1を勝った馬が1頭も出走しなかったのは過去10年で2回だけ。08年は5番人気エイシンデピュティ、11年は6番人気アーネストリーと伏兵がG1初勝利を飾った。

 08年はG14勝のメイショウサムソンが1番人気、菊花賞上位の4歳馬が2〜4番人気に推されたが、全て前走は敗れていた。前走を勝っていた馬が2頭だけだったのは今年と同じ。実績最上位の5歳馬に菊花賞好走の4歳が挑む構図も、サトノダイヤモンドVSキセキの菊花賞馬初対決が注目される今年と似ている。

 08年の勝ち馬エイシンデピュティは前走Vの1頭。当時宝塚記念のステップレースだった金鯱賞を勝っての参戦だった。初勝利がダービー前日のダート1000メートルとクラシックとは無縁だったが、キャリアを重ねて着実に力を付け、6歳で頂点に立った。出走時点で阪神芝は【2・3・1・1】と実績十分。2走前には同じ阪神内回りの大阪杯(2着)でメイショウサムソン(6着)などに先着していた。

 古馬になっての充実ぶりと阪神内回り適性。デピュティと同じ買い材料があるのが鳴尾記念を勝って臨むストロングタイタンだ。以前から素質を評価されながら4歳時は重賞3戦全て馬券圏外と人気を裏切ったが、前走・鳴尾記念で重賞初制覇を果たした。初の阪神コースで高い適性を示し、レコードVのおまけ付き。鳴尾記念の最終追いで坂路自己ベスト(4F50秒3)を叩き出すなど調教も動くようになり、5歳にしていよいよ本格化を感じさせる。

 ちなみに池江師は09年ドリームジャーニー、12年オルフェーヴル、15年ラブリーデイと3年周期で宝塚記念を制しており、今年は“勝つ順番”。サトノダイヤモンドとの2頭出しで最多タイとなる4勝目を狙うが「2頭出しは人気薄」の格言通りストロングタイタンが激走なら高配当は間違いない。

 ◆08年VTR 天皇賞・春2着と4戦ぶり連対で復調を示したメイショウサムソンが1番人気。エイシンデピュティは押してハナを奪うと重馬場で1000メートル通過60秒6と緩みなく逃げ、ゴール前で外から迫ったサムソンを頭差退けた。鞍上の内田はJRA移籍後G1初勝利(通算2勝目)となった。

続きを表示

2018年6月20日のニュース