矢野貴之、昨年2着の経験生かした東京ダービーV

[ 2018年6月15日 05:30 ]

東京ダービーを制しガッツポーズを見せるハセノパイロ鞍上の矢野貴之
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 【地方からの風】第64回東京ダービーをハセノパイロで制し「ダービージョッキー」の称号を手にした矢野貴之(33)。昨年は南関東のリーディングに輝き、これで名実ともにトップジョッキーのポジションを確立したと言っていい。

 その勝利。5回目の騎乗でモノにしたが、さすがに直線の他馬との攻防は「勝った瞬間、頭が真っ白になって覚えていない」という。ゴールの瞬間には自然と出たガッツポーズ。実はその後、馬を流している時「勝った、勝ってたよね」と普段なら確信できるクビ差も心配になったというほど興奮していた。

 その一方でパドックからレースの3コーナーまでは「今までにないくらい集中していた。自分のメンタルが強くなっているのを感じた」と振り返る。一番大きかったのは昨年のダービー騎乗の経験。単勝1・8倍、1番人気のキャプテンキングに騎乗し2着に敗れたが「さすがに凄いプレッシャーだった。今までの経験の中で最大のもの。それを考えれば…」と開き直った騎乗ができたのだ。

 02年のデビューから17年目にして手に入れたビッグタイトル。ただ、その道は平たんなものではなかった…。=つづく(次回は22日掲載予定)=(矢内 浩美)

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2018年6月15日のニュース