要チェック!“夏競馬必勝ゼミ”ローカル4場のデータ徹底検証

[ 2018年6月12日 05:30 ]

今週、函館競馬が開幕。夏競馬のシーズンが到来する
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 今週末から函館競馬が開幕。本格的な夏競馬のシーズンが到来する。夏競馬の楽しみの一つが平場の条件戦。馬券の鍵となる降級制度は今夏限りでの廃止が決定している。来年から傾向が一変するのは確実だけに、過去の蓄積から「夏」を分析できるのも今年が最後。スポニチ競馬班は東日本地区で夏開催のあるローカル4場(函館、札幌、福島、新潟)のデータを徹底検証。クラス別に導き出した「狙える馬」の条件とは?データは当該4場の15〜17年を対象とした。

 【500万下】未勝利戦を除けば最もレース数の多い500万下は3歳と4歳が主役。出走数も上位着順も、2世代で大部分を占めており、数字もほぼ互角。5歳以上はかなり分が悪い。夏の条件戦は「降級馬有利」が常識だが、その傾向が最も強いのがこのクラス。最も勝っている4歳馬を降級初戦(勝って同級を除く)だった馬に限定すると勝率、連対率、複勝率が一気に跳ね上がる。さらに降級初戦馬を1番人気に絞ると勝率は3割、連対率は5割に迫る。500万下で新聞に◎が並んだ降級初戦馬を見かけたら、馬券には必ず組み込んでおくことを勧める。

 3歳馬で注目したいのは「前走でオープンに出走していた馬」。同じ1勝馬でも、より強い相手と戦ってきた経験が生きるのか、複勝率は4割を超える。サンプル数は少ないが、出走表で発見した際は押さえておきたい。

 【1000万下】1000万下も主役は3歳と4歳。勝利数では4歳が突出しているが出走数も多い。勝率、連対率で比較すれば、ここも互角。5歳以上は500万下同様に苦戦を強いられている。ただ、4歳馬の内訳は下のクラスとは異なる。目立つのは前走で500万を勝ち上がった昇級初戦馬の活躍。勝率、連対率で降級初戦馬を上回る。さらに昇級初戦馬を1番人気に限定すると、馬券圏内の3着以内に来る複勝率が驚異の8割。昇級戦で人気になるケースは多くはない。それだけに“発見”もしやすい。昇級で人気の4歳馬は迷わず買い。配当が低いのは避けられないが、確実に当てたい人にはお勧めだ。

 条件該当馬がいない際は、やはり3歳と降級4歳馬を中心に狙っていきたい。

 【1600万下】500万、1000万は3、4歳が圧倒的に優勢だったが、準オープンと称される1600万下になると様相が一変する。下のクラスでは劣勢だった5歳以上馬が意地を見せる。「率」での比較なら4歳が優勢。ただ11勝中8勝が1〜2番人気と順当決着が多い。対してベテラン勢の頑張りは波乱を呼ぶ。5歳22勝と6歳上8勝の計30勝中、3番人気以下で23勝。8〜11番人気で9勝と人気薄の活躍が目立つ。番組数は少ないが3、4歳が過剰人気するようなら、穴党は年長馬の狙い撃ちが鉄則だ。

 ▼降級制度 JRAの競走馬の賞金には、レースで実際に獲得する本賞金と、クラス分けの指標となる収得賞金がある。後者は新馬か未勝利戦1着で400万、500万下Vで500万が加算され2勝馬は通常、収得賞金900万円=1000万下に格付けされる。4歳春までの収得賞金が夏に半減されるのが降級。900万円だった馬は450万円となり、再び500万下に出走が可能となる。出走馬の安定確保を目的に制度化されたが、役割を終えたと判断され、今夏限りでの廃止が決定された。

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