【安田記念】“鎌の切れ味”ファルクスが波乱演出!?

[ 2018年5月31日 05:30 ]

田辺を背に併せで追い切ったレッドファルクス(撮影・近藤大暉)
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 【G1ドキュメント・美浦=30日】ダービーに続いて安田記念も大波乱!?3連単285万円馬券が飛び出した競馬の祭典で散財した小野は、取材する足取りが重い。それでもファイティングポーズを取る。安田記念は3連単が発売された05年以降、13回中10回が10万円超え。ウオッカ(08、09年V)、ロゴタイプ(16年V、17年2着)などリピーターの活躍が目立つ傾向で、今年は昨年3着のレッドファルクスだけが出走する。小野は芦毛のスプリンターが波乱を演出すると信じ込み狙いを定めた。

 最終追いはWコースを予定していたが、脚を踏み入れたのはダートコース。1馬身先行したステイパーシスト(5歳1600万)を直線内から鋭く捉えて1馬身先着した。追走は軽快に、僚馬に並ぶとグイッと抜き去る迫力感だ。コース変更の意図について尾関師は「チップは最近時計が速くて。広いダートでストレスがない感じで走らせた。朝の馬場を見てクッションも良かったから」と説明。「手前もスムーズに替えていたし、いい状態で行けるんじゃないかな」と手応えを隠さない。3年半ぶりのコンビになる田辺は2週続けて追い切りに騎乗。「おとなしくて操作性がいいのは昔と変わらない」と相棒の特長を再確認していた。

 今年は阪急杯3着、高松宮記念8着だが、どちらも上がり3F最速の末脚。師は「負けて強しのレースをしている。年齢的なパフォーマンスは落ちていない」と7歳馬の切れ味に自信を見せる。馬名のファルクスはラテン語で鎌の意味を持つ両手剣のこと。「ペンは剣よりも強し」と言うが、両手で持ち上げて振り下ろす大きな剣(ファルクスの末脚)は、マークシートを塗るペンを走らせると小野は思った。

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2018年5月31日のニュース