【安田記念】リチャード95点!“心の鏡”耳が映し出す前向きさ

[ 2018年5月29日 05:30 ]

耳を真っすぐ前方へ立て、集中力が表れているスワーヴリチャード
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 耳は心の鏡といいます。馬の精神状態は耳に端的に映し出されるもの。スワーヴリチャードの変身ぶりも耳からうかがえます。大阪杯時には「耳を左右に開いて気持ちが散漫になっている」と注文を付けましたが、今度は真っすぐ前方へ立てています。集中力の表れ。休み明けを2度使われて、さらに気が入ってきたのでしょう。マイル戦は初めてですが、これだけ気持ちが前向きなら心配ない。

 馬体もマイルに向いています。厚みが際立った上半身。筋肉で盛り上がったトモや肩は弾力性に満ちている。臀部(でんぶ)は分厚くて幅がある。キ甲(首と背中の間の膨らみ)の発達に伴って、背中から腰にかけて流れるようなラインを描いている。首が太くて、腹袋も立派。そんな上半身のパワーはマイルの速い流れでフルに生きます。

 キャンベルジュニアは上下半身とも凄いが、こちらは下半身がいささか頼りない。細い管囲、立ち気味のつなぎ、左右で角度の異なる蹄。右前の蹄は大阪杯と同じようにエクイロックス(接着装蹄)で固めています。上半身が発達している分だけ下半身の負担は大きくなる。ただ、飛節は絶妙な角度。トモのパワーを余さず推進力に換えられる。毛ヅヤも栗色に輝いている。体調も良好です。

 耳は心の鏡。前方に立てた耳が安田記念の可能性もストレートに映し出しています。距離短縮でさらに競馬がしやすくなるでしょう。

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2018年5月29日のニュース