【日本ダービー】プレミアム、別次元!ラスト馬なり11秒3

[ 2018年5月24日 05:30 ]

偶然にもグレイルを併せたダノンプレミアム(右)(撮影・平嶋理子)
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 史上11頭目の無敗Vへ、2歳王者ダノンプレミアムが万全の態勢を整えた。競馬の祭典「第85回日本ダービー」(27日、東京)の追い切りが23日に行われ、挫石で皐月賞を回避したダノンプレミアムはCWコースで“後遺症”を感じさせない圧巻の動きを披露。父ディープインパクトとの父子無敗制覇がはっきりと見えてきた。同レースの枠順は24日に確定する。

 これが王者の走りだ。白いバンテージを巻かれた四肢がしっかり伸びる。弾むようなフットワーク。「いいリズムで走ってくれました」。ダノンプレミアムの感触を確かめた川田は満足げに話した。

 期せずして“実戦形式”となった追い切りで、その末脚が際立った。1週前に7Fから強めの追い切りを消化したプレミアムはこの日は単走馬なりで5F69秒4。同じタイミングで追い切りを実施したダービー出走馬のグレイル(5F68秒8)が直線では外からかわしそうな勢いで迫ってきた。だが、ここからがプレミアムの真骨頂。ラスト1F11秒3と極上の切れ味を披露してフィニッシュ。強めに追われた末脚自慢のグレイルを最後まで並ばせなかった。

 デビューから4戦全勝。朝日杯FSを制して2歳王者に輝き、今年初戦の弥生賞も完勝した。だが皐月賞は右前挫石で1週前に回避。ダービーに目標を切り替えた。実力は疑いなく、ポイントは「状態」と「距離」の2つ。中内田師は「挫石で2週間くらい調教できなかったが、その後は順調に追い切りを重ね、いい状態でもっていけるかな。休み明けでも上手に走れる子。心配していない」と仕上がりに胸を張る。

 一方で「距離の方が不安は残る。弥生賞の内容から、もう少し力みがとれてほしい」と2400メートルは克服すべき課題と捉えている。弥生賞も、この日の追い切りも序盤はやや行きたがって頭が高い走り。死角を探すとすれば折り合いだろう。それでもデビュー戦から手綱を取る川田は「我慢するということを繰り返してきている。こなしてもらわないと困るし、こなしてくれると思う」と手応えをにじませた。

 前々から後続を寄せ付けない横綱相撲で4つの白星を積み重ねてきた。同じく無敗のブラストワンピースや皐月賞馬エポカドーロなど初対戦となるライバルも少なくないが、師も川田も「自分のリズムで」と口をそろえる。プレミアムが自分の走りをすれば大丈夫。16年に同じディープインパクト産駒のマカヒキをVに導いたダービージョッキーは「この馬自身がどういう走りをできるか。ダービーの重みは感じるが、やる仕事は変わらない」と冷静に言い切った。

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2018年5月24日のニュース