【天皇賞・春】スタミナ自慢 アルバートからのヒモ荒れ警報

[ 2018年4月25日 05:30 ]

アルバート
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 今年の天皇賞・春はG1馬がシュヴァルグランだけで波乱ムード。「激走馬 ロックオン」は直近でG1馬が1頭だけだった10年との共通点に注目し、当時の勝ち馬ジャガーメイルと同じ堀厩舎のアルバートを推した。同年は4番人気が2着、16番人気が3着に飛び込み、ヒモ荒れ決着となっている。

 情勢 今年の天皇賞・春には大きな特徴が2つある。1つは菊花賞馬がいないこと。16年のサトノダイヤモンド、17年のキセキはそれぞれ大阪杯(7着)、日経賞(9着)を使ったが天皇賞・春には参戦しなかった。共に京都の長丁場が舞台とあって菊花賞馬は天皇賞・春に向かうことが多く、15年菊花賞Vのキタサンブラックは16、17年と連覇。近20年で菊花賞馬が出走しなかったのは98年と10年の2回しかない。

 もう1つはクリンチャーに騎乗予定だった“平成の盾男”武豊が騎乗停止で乗れなくなったこと。天皇賞・春で8勝を挙げている武豊がイナリワンで初挑戦Vを飾った89年以降、同レースに騎乗しなかったのは4回だけ。【8・6・4・7】と驚異的な成績を残してきた天才が乗らなくなったことでレースはますます混沌(こんとん)としてきた。

 混沌 この2つの“レアケース”が重なったのが10年。菊花賞馬は07年アサクサキングスと08年オウケンブルースリが休養中で、09年スリーロールスは故障引退。武豊は負傷離脱中だった。G1馬がマイネルキッツ1頭しかいなかったのも今年と同じだ。

 勝ったのはジャガーメイル。重賞未勝利ながらG2で2着3回の実力馬は、デビューから一貫して2000メートル以上を使われていたスタミナタイプ。テン乗りのウィリアムズが好騎乗で同馬の持ち味を引き出した。

 酷似 状況が酷似しているのがアルバートだ。同じ堀厩舎、乗り代わりの外国人騎手、そして前年天皇賞・春の着順(5着)まで一緒。スポニチ賞ステイヤーズSで3連覇を果たした現役屈指のスタミナ自慢は天皇賞・春も16年6着→17年5着と崩れていない。キタサンブラックがいた近2年より相手関係は楽。天皇賞初勝利を狙うルメールに導かれ“三度目の正直”を果たす。

 ◆10年VTR 前年菊花賞2着のフォゲッタブルが単勝2・6倍の1番人気。レースは前年覇者のマイネルキッツが前々から早め先頭で押し切りを狙ったが、中団追走のジャガーメイルが上がり3F33秒7の剛脚を繰り出して差し切った。3着に16番人気のメイショウドンタクが入って3連単は90万円超の大波乱。

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2018年4月25日のニュース