最優秀2歳牡馬、無敗ダノンプレミアム、皐月賞回避…右前挫石

[ 2018年4月6日 05:30 ]

皐月賞を回避することになったダノンプレミアム
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 牡馬クラシック戦線に衝撃が走った。来週の「第78回皐月賞」(4月15日、中山)で最有力候補とみられたダノンプレミアム(牡3=中内田)が右前挫石で回避することが5日、発表された。

 昨年6月阪神新馬戦で勝ち上がると、サウジアラビアRC、朝日杯FSと無傷3連勝でGI初制覇を飾り、JRA賞最優秀2歳牡馬に選出された。今季は休み明けでトライアルの弥生賞を快勝。デビューから負けなしの連勝を「4」に伸ばして本番に弾みをつけた。その後も順調に乗り込みを重ねたが、先週金曜(3月30日)に右前挫石を発症。苦渋の決断となった。中内田師は「まだ先があるし、無理をさせるわけにはいきません。挫石は治っています。これだけの馬だし、オーナーに回避を了解していただけたのはありがたい。ダービーに向けて全力で仕上げていきます」と説明。今後は目標を日本ダービー(5月27日、東京)に切り替え、引き続き厩舎で調整していく。

 弥生賞優勝馬が皐月賞に出走しないのは00年フサイチゼノン以来、実に18年ぶり。同馬は皐月賞当週の最終追いを行いながら、突然の回避表明(追い切り翌日に右トウ骨遠位端骨膜炎が判明)。また、96年弥生賞を制したダンスインザダークは断然1番人気が予想されたが、レース6日前の発熱での急転回避だった。

 プレミアムの回避で皐月賞は「1強」から一転して大混戦に。中山2000メートルのG1ホープフルSを制したタイムフライヤーは始動戦の若葉S5着で評価は急落。弥生賞2着ワグネリアン、無傷2連勝ですみれSを制したキタノコマンドールなどに注目は集まるが、主役は不在。皐月賞戦線は風雲急を告げている。

 ▼挫石(ざせき) 走行中に後肢の蹄の先端を前肢の蹄底にぶつけた時、あるいは石などの硬いものを踏んだ時などに、蹄底におきる炎症(内出血)。一般に前蹄に多く発症し、蹄に熱を持ち、重度のハ行を呈することもある。

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2018年4月6日のニュース