【桜花賞】1強ムード待った!デルニエ“怪物”の血が騒ぐ

[ 2018年4月2日 05:30 ]

桜花賞で“波乱”演出へ!馬房でくつろぐデルニエオール
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 いよいよ、18年クラシックが開幕する。第1弾「第78回桜花賞」(8日、阪神)は、4戦無敗の女王ラッキーライラックの1強ムード。しかし、近3年の桜花賞は“単勝1倍台”の15年ルージュバック(9着)、16年メジャーエンブレム(4着)、17年ソウルスターリング(3着)が敗れている。キャリアの浅い“乙女”同士の戦いだけに波乱も十分。クラシック完全制覇が懸かる池江厩舎の良血、怪物3冠馬オルフェーヴルの全妹デルニエオールが波乱を演出するか。

 昨年のリーディング・池江厩舎はG1・19勝を挙げているが、牝馬G1はミッキークイーンの2勝(オークス、秋華賞)のみ。桜花賞には過去4頭を送り込むも、まだタイトルは手にしていない。池江師にとって、史上5人目(田中和一郎、尾形藤吉、武田文吾、藤本冨良の元調教師の4人が達成)となる“クラシック完全制覇”が懸かる一戦。

 今年送り込むデルニエオールはG1・6勝オルフェーヴル、同3勝ドリームジャーニーの全妹という池江厩舎ゆかりの血統。「能力は3歳牝馬でもトップクラス」と指揮官の評価も高い。重賞は未勝利ながら、前走のフィリーズレビュー(3着)は馬群の間から抜け出し、きっちり本番の出走権を手にした。

 栗毛のボディーに、顔の白い流星は兄オルフェそっくり。馬体は410キロ少々と兄よりコンパクトだが、走りだしたら迫力満点だ。担当する斉藤助手はミッキークイーン、ミスエルテなど牝馬の扱いにも定評がある腕利き(大阪杯2着のペルシアンナイトも担当)。同助手は「小さい馬でも細くは見せない。先頭に立つとフワッとするけど、後ろから来るとまた伸びる」とセールスポイントを挙げる。

 非凡な闘争心も兄譲りだ。まだ粗削りな面はあるものの、偉大な兄も使いながら成長しクラシック3冠を制した。今年の桜戦線はオルフェ産駒のラッキーライラックが不動の中心だが、まだ対戦していない分、未知の魅力もある。近年、フィリーズレビュー組は08年レジネッタ(12番人気)、17年レーヌミノル(8番人気)が本番で波乱V。無敗の2歳女王の父を兄に持つ“黄金血脈”馬・デルニエオールには、波乱の立役者の資格は十分ある。圧倒的人気を背負うラッキーの最大の敵は“近く”にいるかもしれない。

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2018年4月2日のニュース