【大阪杯】去勢で一変!!トリオンフ“台風の目”

[ 2018年3月30日 05:30 ]

厩舎周りで運動をするトリオンフ
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 【G1ドキュメント=栗東・29日】種牡馬としての可能性が失われる去勢手術。ホルモンバランスが安定して走りの質が向上する馬がいれば、翼をもがれたように低迷する馬もいる。愛馬心にあふれるオーナーからすれば、我が子の将来を奪われる苦渋の決断になるだろう。細原が注目しているトリオンフ。3歳の春先に去勢。セン馬となり7戦目で1000万クラスを勝ち上がると、そこから3連勝で重賞V。条件クラスを勝ちあぐねていたが、まるで別馬のように生まれ変わった。大阪杯の“台風の目”となることは間違いない。担当の阿南厩務員を直撃した。

 「去勢してから走りのバランスが良くなってきましたね。稽古も動くようになったし、レースでジョッキーが教えてくれたことを馬が理解してきたんじゃないですかね」

 去勢後はホルモンの関係で、ほとんどの馬は体重が減ると言われている。そこからパンプアップしていくことで以前とは違った体形となり、新しい可能性が生まれてくる。トリオンフも一時は体を減らしたが、そこから540キロまで成長。精神面ばかりがクローズアップされるが“肉体再生”も好走の要因の一つだ。同厩務員が続ける。

 「古馬になってからだと成長が遅れますからね。若いうちに良質な筋肉をつけたことが、今の結果につながっていると思う。前走もレース後はすぐに息が入っていた。脚質的に内回りのこの舞台は合っているし、能力は通用してもいい」

 今年のフェブラリーSで悲願のJRA・G1制覇を決めたノンコノユメもセン馬。気性の激しさを闘争心に転化させ生まれ変わった。トリオンフもそれに続くか注目だ。

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2018年3月30日のニュース