幸四郎師×豊、夢タッグデビュー 調教師初陣で兄が手綱取る!

[ 2018年3月2日 05:30 ]

兄・豊(右)とのタッグでデビューする武幸四郎調教師
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 東西トレセンで1日、7人の調教師が厩舎を開業。注目は元ジョッキーの武幸四郎新調教師(39)で、初陣は3日阪神1Rのグアン。手綱を取るのは兄の武豊(48)で、いきなり夢タッグが実現する。

 武幸四郎厩舎にとって注目の初戦。土曜の阪神競馬1Rでいきなり兄弟タッグが実現する。池江厩舎から武幸四郎厩舎へと転厩したグアン(牝=3歳)に兄豊が騎乗するのだ。幸四郎新調教師は「オーナーと池江先生のご厚意で(転厩し)武幸厩舎の馬として出走します」と感謝した。同馬はデビューから3戦は芝で4→4→8着の成績。今回はダート戦とあり「ダート適性があればいいね。母系の血統はダートだから」と騎乗する武豊は変わり身を期待する。

 栗東トレセンの西端には建て替えていない古い厩舎群が居並んでいる。武幸四郎師の競馬人生・第二章はこのエリアの「ヌ―17」に厩舎を構えてスタートとなる。新人トレーナーは開業にあたり「準備が忙しく、今までやることが多すぎて、それに追われる毎日でした。定年された先生からたくさんの馬を預かったし、しっかり調教したい」と決意表明。

 志願して飛び込み1から10までを学んだ恩人・藤沢和師への敬意もみてとれる。かぶっている帽子は昨年のダービー馬レイデオロの名を記したオリジナル製だ。

 「教えてもらったことを大事にしたい。勝ち負けの前にちゃんとやることをやらないと、藤沢先生に“何をやってんだよ”と怒られる。先生の顔に泥を塗ることのないようにする」

 言葉の端々に現役最多勝トレーナーに対する尊敬の念がにじむ。父の邦彦氏、兄の豊とは親子の間柄だが、帝王学を叩き込んでくれた藤沢和師も掛け値なしに特別な人物だと強調。「現在の師匠」とまで言えるのは本心だろう。

 16馬房でスタートし厩舎スタッフは10人。初陣となる今週は3頭が出走する。騎手時代には初勝利が97年マイラーズCでの重賞Vと“持っている男”。調教師初戦のレースで兄を背に勝利を飾っても何ら不思議はない。今回もミラクルな船出を決めるか。

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2018年3月2日のニュース