【弥生賞】ワグネリアン 小さな体でも堂々“横綱の破壊力”

[ 2018年2月27日 05:30 ]

3戦3勝のワグネリアン
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 今週は東西でクラシックトライアルがスタートする。中山日曜メインはG2「第55回弥生賞」。3着までに皐月賞への優先出走権が与えられる。スポニチ本紙選定の番付でも上位を占めた馬が数多くそろった豪華な一戦。中でも横綱指名3戦3勝のワグネリアンは3カ月の充電を経て、確実にパワーアップ。研ぎ澄まされた瞬発力で、1冠目の“主役”に名乗りを上げるか注目される。

 新馬戦の時はまだ半信半疑だった。ワグネリアンは当時、少しきゃしゃな部分があった。藤本助手は対戦相手のヘンリーバローズを見て「あんな体の大きい馬と戦うのか」と思ったという。結果はそのヘンリーを鼻差退けてV。いくら超スローだったとはいえ、上がり32秒6は極限の域。上々の滑り出しを決めた。

 それが2走目の野路菊Sで確信に変わる。降りしきる雨で馬場は重かった。9頭立てで4角6番手。届くのか…。追われると一気のスパート、終わってみれば2着に2馬身半差の快勝。続く東スポ杯2歳Sも単勝1・4倍と断然の人気に応え、勝ち上がってみせた。

 「瞬発力がいいですね。スローの展開でも差し切ってくれる。休んだ3カ月は先生も成長分を見込んでレースを使わない判断だと思うし、成長して帰ってきてくれたと思います」

 放牧先から戻り、坂路とCWコースを使い分けて調整。1週前はCWコースで長めから追われた。3頭併せで最内に進路を取り、6F80秒1〜1F12秒0の好時計をマーク。ラストまでバテることなく僚馬2頭にきっちり先着してみせた。

 「いつも通りのワグネリアン、いい動きをしていました。先週の土曜日で466キロ。輸送して460キロくらいかな。プラスでは出せそう。輸送も1回経験している。状態面に不安はないし、自信を持って出せると思います」

 焦点は最大のライバルとも言えるダノンプレミアムとの比較だろう。藤本助手も「あとは力関係の部分」と前置きして「距離適性に関してはいいと思います」と力を込めた。相手は初の2000メートル。対してワグネリアンはこの距離で勝っている。あとはトリッキーな舞台で、世代屈指の搭載エンジンにうまく点火できるかどうか。このメンバーで勝ち抜くことができれば、1冠へ視界は大きく開けるはずだ。

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