【中山記念】勝春ディサイファ気合!小島太師「気楽に乗って」

[ 2018年2月23日 05:30 ]

引退する小島太師(右)と田中勝は中山記念に出走するディサイファを笑顔でなでる
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 2月いっぱいで定年引退、勇退する調教師は東西で12人。美浦では小島太師(70)が中山記念にディサイファを出走させる。田中勝春を背に花道を飾るか注目される。

 感傷的になりがちな2月末。それでもカッチーは持ち前の明るさを失わない。今週はカーリング女子で話題の「そだね〜」を連発して周囲を和ませた。小島太厩舎のラスト重賞となる中山記念のディサイファとは46戦目で初コンビ。騎乗依頼を受けた時の気持ちを聞かれて「俺じゃなくていいべと思った」と笑ったが、もちろん本音は違う。「最後の宝物に俺を乗せてくれるんだから責任重大だよね」と表情を引き締めた。

 小島太厩舎所属馬では蛯名(77勝)に次ぐ48勝をマーク。02年七夕賞を勝ったイーグルカフェではフランス遠征(同年ドラール賞=3着)も経験した。思い出の一頭はやはりサクラプレジデント。02年札幌2歳Sを勝ったが同年朝日杯FS、03年皐月賞は2着に惜敗。「世代で一番いい馬だったし、皐月賞を勝っていれば種牡馬としての評価も上がっただろうから馬に申し訳ない」と悔しがるが、それでも小島太師との信頼関係は揺るぎない。

 水曜の追い切りに騎乗して感触もつかんだ。「9歳だけど張りがあって若々しい感じがある。調教師と同じだね。ちょっと敏感なところがあるから、そのへんは気をつけないと」とポイントを口にする。前走・AJC杯は4着に善戦。重賞4勝の実力馬がラストランに合わせて調子を上げてきた。

 師は「勝春がその気になるといいことないから、気楽に乗ってほしい」と独特のエールを送るが、今回ばかりはそうもいかないだろう。カッチーは「太さんに褒められたことがない。勝った時も“俺だったらもっと楽に勝った”って言われることが多かった」と振り返った上で「最後に一回くらい褒められたいよな」とポツリ。レース当日に47歳となるベテランは勝負師の顔になった。

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2018年2月23日のニュース