【きさらぎ賞】“栄光の血”グローリー、栄光への道

[ 2018年1月31日 05:30 ]

グローリーヴェイズ
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 今週の京都メインはクラシックの登竜門「第58回きさらぎ賞」。今年も素質馬がそろった一戦に、関東からグローリーヴェイズが挑む。3代母に3冠牝馬メジロラモーヌを持つディープインパクト産駒は、出遅れた前走・こうやまき賞(2着)が脚質転換のきっかけになりそうなムード。格上挑戦での遠征に勝負気配が漂っている。

 29日のJRA賞授賞式。最優秀短距離馬レッドファルクスの調教師として初めて出席した尾関師は1人、最後まで会場に残っていた。喜びをかみ締めながら、またここに来るぞと。スプリンターズS3連覇のかかるファルクスはもちろん、他にも期待馬がそろっている。その1頭がグローリーヴェイズだ。

 デビュー戦は押し出される形の逃げから快勝したが、2戦目のこうやまき賞はスタートが遅く後方から。超スローの展開で万事休したかに思えたが、上がり3F33秒4と父ディープインパクト譲りの剛脚を発揮してカフジバンガードに頭差まで迫った。この内容に竹内助手は「2回走って、さすがに走る馬だなと感じた。430キロ台だけど走りは小さく見せないし、まだ奥がある」と能力と伸びしろを確信。師は想定外の出遅れをも“ケガの功名”と捉えている。

 「イメージとしてはミスターシービーのひいらぎ賞みたいな感じ」。デビュー2連勝のシービーはひいらぎ賞で出遅れて後方待機から2着に敗れたが、これを機に追い込みのスタイルを確立して83年の3冠馬になった。「勝てば理想的だったが違う競馬ができたのはよかった」。偉大な先輩のように、グローリーも前走をきっかけに飛躍を期す。

 1勝馬ながらあえて遠征での重賞挑戦を選択した。師は「まだトモ(後肢)が緩く、前走は坂を上がったところで少し脚色が鈍った。きさらぎ賞を選んだ理由は坂がないこととミルコ(M・デムーロ)が乗れること」と理由を説明する。レッドファルクスの授賞式でそろって壇上に立った尾関師とミルコ。週末は京都の表彰式でそろい踏みだ。

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2018年1月31日のニュース