ノースフライト死す…安田記念、マイルCS制した「マイルの女王」

[ 2018年1月23日 05:30 ]

94年の安田記念を制したノースフライト(右)
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 94年安田記念、マイルCSを制し、「マイルの女王」と呼ばれたノースフライトが22日朝、けい養先の大北牧場(北海道浦河町)で心不全のため死んだ。28歳だった。マイルで5戦全勝、繁殖入り後10頭の子を生んだ名牝は生まれ故郷で眠るように息を引き取った。

 11年に繁殖生活を終え、同牧場で余生を送っていたノースフライトに異変が起きたのは20日夕方。出産を控えた繁殖牝馬と一緒に、日中の放牧から厩舎に戻したところ、馬房の中で横たわり起き上がれなくなった。老衰が著しく、翌21日も寝たきりの状態が続いていた。同牧場の斎藤敏雄氏は「最近はだんだんと歩行が遅くなっていた。老衰でした」と話し、「残念でなりません。現役時代にはファンから“フーちゃん”の愛称で親しまれ、牧場に戻ってきてからも多くのファンが毎年合いに来てくださいました。天からの授かり物でした」とマイルの女王の死を悼んだ。

 競走馬時代は武豊、角田(現調教師)らの騎乗で通算11戦8勝、重賞6勝。95年の繁殖入り後、重賞勝ちの産駒を出せなかったが、3番子のミスキャストが種牡馬入りしてビートブラック(12年天皇賞・春)を送り出した。

 ◆ノースフライト 父トニービン 母シャダイフライト(母の父ヒッティングアウェー)90年4月12日、北海道浦河町・大北牧場生産。栗東・加藤敬厩舎所属で93年5月4歳未出走戦(1着)デビュー。94年JRA賞・最優秀5歳以上牝馬受賞。担当厩務員は京大卒の石倉幹子さんで、女性厩務員初のG1制覇も話題になった。

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2018年1月23日のニュース