【大村・クイーンズC】遠藤 史上初の完全V!賞金女王に輝く

[ 2018年1月1日 05:30 ]

クイーンズCを制した遠藤は、プレゼンターの武藤敬司(左)とポーズ
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 史上初完全クイーンの誕生――。ボートレース大村のプレミアムG1「第6回クイーンズクライマックス」優勝戦が12月31日、第12Rで行われ、インから遠藤エミ(29=滋賀)が押し切った。11Rシリーズ優勝戦は、広中智紗衣(36=東京)が3コースからまくり切った。

 仕上がった遠藤を誰も止めることはできなかった。史上初の完全Vという金字塔。スタンドに大きく手を振り笑顔でウイニングラン。同期の樋口由加里から「おめでとう」と声を掛けられ喜びは最高潮へ達した。

 「周りが泣いて喜んでくれていたので、つられて泣きそうになりました」

 優勝戦は楽な逃げではなかった。インからコンマ12のトップスタートを決めたが、右隣の小野がコンマ31とドカ遅れ。一瞬、長嶋のまくり差しが入ったかのように見えた。もちろんバックでは絶対に引けない。仕上がりも問題なかったので、長嶋を振り切れた。

 「少し焦りましたね。ターンマークに寄りすぎてしまったけど、足がしっかりしてたので助かりました」

 レース前はかなり緊張したとのこと。「急に緊張がこみ上げてきて、自分でも笑えてくるほどでした。面白い舞台だなあと改めて感じました」。プレッシャーを自分でコントロールできたところは成長の証。17年は、女子最多6つのSGへ出場した経験が大きかった。

 今回の優勝で初のG1タイトル、優勝賞金1200万円、SGクラシック(3月、浜名湖)の権利もゲット。「クラシックの権利が一番欲しかった」。そう言えるところに意識の高さを感じさせる。クラシックの前には、地元のびわこで開催されるG2レディースオールスターにファン投票1位で出場する予定だ。

 「女子戦で賞金の高いレースも増えてきたし、グランプリ出場のチャンスもあると思っています」

 グランプリというでっかい目標を口にした。今の遠藤からすれば夢物語ではない。限りなく上を目指そうとする心は、計り知れない結果となって返ってくる。今年はSGでの大仕事を期待しよう。

 ◆遠藤 エミ(えんどう・えみ)1988年(昭63)2月19日生まれの29歳。滋賀県出身の102期生。08年5月びわこでデビュー。同年9月びわこで水神祭。12年11月鳴門男女W優勝戦で初優勝。通算2118走、526勝。通算優勝19回。(G2・2回、G1・1回)17年は女子最多6つのSGに出場。主な同期は山田康二、前田将太、樋口由加里らがいる。1メートル54、45キロ。血液型A。

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2018年1月1日のニュース