的場 46年目の挑戦!今年の目標は地方最多7151勝

[ 2018年1月1日 05:30 ]

座右の銘「努力」と、今年の目標「地方通算7151勝」を書き込んだを手にVサインのレジェンド的場
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 昨年5月下旬から約1カ月、大井競馬場が真っ赤に染まった。ちりばめられた白い星☆は7000個あったとか、なかったとか…。的場文男の勝負服「赤、胴白星散らし」。5月17日、川崎競馬の重賞・川崎マイラーズをリアライズリンクスで勝ち、60歳にして地方7000勝を達成したレジェンドだ。佐々木竹見元騎手以来、日本競馬史上2人目の快挙。的場は間違いなく17年競馬界の顔だった。

 「地元の大井でやりたかったけど、どこでも皆同じ地方競馬のファンだしね。今振り返れば、重賞で達成できたのは大きかった」。達成前週に大井で王手。日に日に注目が高まっていた。「乗るたび(上位)人気になるし、異様だったね。記念馬券だろうけど(笑い)。とにかく声援が凄かった、それが強く印象に残っている。本当にありがたいことだと思いますよ」。

 変わらぬ趣味、楽しみは家族や親族との旅行。「ここしばらく正月はずっと競馬だけど、以前大井主体に乗っていた頃はハワイにも行ったよ」。お節もいいけどカレーもね!のCMフレーズが懐かしい。カレーといえば的場の公式プロフィルに記載されている好物。「ああ、子供の頃ね」とほほ笑んだ。晩酌や気の合う仲間と飲む酒も、ちょっとした息抜き。「ビール中心に少し。酒のさかな?何でも食べますよ。枝豆は好き。焼き肉が多いし、近所においしい寿司屋さんがある。少し足を延ばして中華も」。全てが元気の源か。

 18年の目標はもちろん、史上最多の地方7151勝。まずは佐々木氏の記録に並ぶこと。その先に前人未到の世界が待っている。「今までと同じように自然体で臨むよ。いつできるかねえ…」。区切りのVのたびに取材させてもらい、その都度7000勝や7151勝を尋ねてきた。「無理、無理、絶対無理!生まれ変わらないと無理」の言葉を何度も聞いた。今回、それを話すと「だって5000勝の頃とか、本当に絶対無理だと思ってたもん。でも、7000勝まで来たね。頑張ればできるもんだねえ」。

 大井の7000勝セレモニーではファンから「8000勝頼むぞ」の声も飛んでいた。「いやいや、それは絶対無理」と一笑し、最後は「ま、でも、やれるだけやりましょう!」と力強く宣言した。

 ◆的場 文男(まとば・ふみお)1956年(昭31)9月7日、福岡県大川市生まれの61歳。東京都騎手会所属。73年10月16日、ホシミヤマで初騎乗。77年アラブ王冠賞(ヨシノライデン)で重賞初制覇。02、03年全国勝ち鞍1位。03年はNARグランプリ最優秀騎手賞。大井リーディングは83年に初、85年からは20年連続。国内重賞153勝で、37年連続重賞V。JRAでは124戦4勝。思い出の馬はカウンテスアップ(86年東京大賞典、85〜87川崎記念3連覇など)。血液型A。好きな言葉は「努力」「根性」。

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