【有馬記念】ブラック史上最高の花道 ラストランで7冠&賞金王

[ 2017年12月25日 05:30 ]

お別れセレモニーでキタサンブラックの姿を見つめる北島三郎オーナー、武豊騎手、北村騎手
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 日本中が興奮した!感動した!!グランプリ「第62回有馬記念」が中山競馬場で行われ、断然人気のキタサンブラック(牡5=清水久)が逃げ切って引退レースを飾った。JRAのG1・7勝は最多タイ。JRA通算獲得賞金で歴代トップに立った。「お別れセレモニー」では演歌界の大御所・北島三郎オーナー(81)の愛馬にささげる新曲の映像が流れ、最後に“まつり”を歌い上げて盛大に宴を締めくくった。 レース結果

 最後の最後までスターホースで在り続けた。約10万人の大観衆が息をのむ中、武豊を背にキタサンブラックが進む1メートル、1メートルが、史上最高の花道を飾るための足跡となっていく。百戦錬磨の名馬と騎手がつくる絶妙なペース。4コーナーを回ったところで、「去年より馬が強くなっているので、後ろを待つことなくいった」とラストスパート。一昨年のゴールドアクター、昨年のサトノダイヤモンドのように差し馬の強襲を許すことなく、1馬身半差の完勝を収めた。

 「最高にうれしい。ファンの期待にも応えたかったので、どうしても勝ちたかった。何とか最後をいい形で飾ることができた」

 武豊のこの日の騎乗馬はキタサンブラックだけ。まさに“一鞍入魂”だった。単勝1・9倍。断然人気に応えてのラストランを勝利で飾り、大きく安堵(あんど)の息を吐いた。

 2走前の天皇賞・秋。ゲートが開く前に扉に突進し、出遅れの理由となった。それだけに「ゲートが一番緊張した」と、スタート時の計り知れないプレッシャーを振り返った。

 競走馬にとって最高の宝というべき強じんな肉体。今年6走は全てG1、タフな舞台で輝き続けた。天皇賞・春はディープインパクトの記録を0秒9も更新する驚異的なレコードで駆け抜けた。天皇賞・秋は極悪馬場での出遅れをはねのけてのV。中央競馬史上最多タイとなるG1レース7勝目。総獲得賞金も史上最多の18億7684万3000円として記録にも記憶にも残る国民的名馬に昇華した。

 来年1月7日には、京都競馬場で引退式が行われる。キタサンブラックとともに歩んできた清水久調教師は「これで(北島オーナーにも)恩返しができたと思う。勝ったレースも負けたレースも全てが良い思い出。ブラックとの3年間は僕にとっての財産。寂しさは大いにあるけど、早く子供を手掛けたいですね」と未来に思いをはせた。

 そして最後に、武豊はこう言った。

 「彼(キタサンブラック)には“ありがとう”と“ご苦労さま”と声を掛けた。このような名馬に巡り合えて、騎手として凄く充実した時間を過ごさせてもらった」

 すっかり日も暮れた中山競馬場。キタサンブラック、北島三郎オーナー、武豊と役者のそろった「お別れセレモニー」には約5万人のファンが残り、惜別の声援と感謝の拍手はいつまでも鳴りやむことがなかった。

 ◆キタサンブラック 父ブラックタイド 母シュガーハート(母の父サクラバクシンオー)牡5歳 栗東・清水久厩舎所属 馬主・大野商事 生産者・北海道日高町ヤナガワ牧場 戦績20戦12勝 総獲得賞金18億7684万3000円。

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