【有馬記念】最強証明ディープ伝説の“飛び”

[ 2017年12月22日 10:15 ]

06年の有馬記念、ディープインパクト(左端)が3馬身差の圧勝で史上最多タイのG1・7冠達成
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 【有終の美 優駿の美】今年と同じ“イブ有馬”。ディープインパクトは最後も華麗に跳び、ファンに忘れられぬ「伝説」をプレゼントした。

 日本競馬の悲願成就が期待された凱旋門賞は3位入線後に失格。史上最強馬のプライドに懸けても有終Vは譲れなかった。帰国初戦のジャパンCを完勝して迎えた有馬記念。前年に国内唯一の敗北を喫したレースながらファンは単勝1.2倍と絶大な支持を寄せた。

 レースはアドマイヤメインが大逃げを打ったが、ディープは悠然といつも通りに後方から。4角で外を上昇するとあっという間に先団に取り付いた。武豊でさえ「今までにない“跳び”だった」と驚く加速力。ラスト200メートル手前で鞍上の左ステッキ一発に鋭く反応して勝負あり。ラストは流して3馬身差をつけた。14戦全てで手綱を取った天才は「最高に気持ちよかった。僕は今でも世界一強い馬だと思っている。それをしっかりと伝えたかった」と胸を張った。

 最多記録に並ぶJRA・G1・7勝。名実ともに頂点に立ってターフを去った英雄は、種牡馬としてもトップに君臨。その血は時代を超えて脈々と受け継がれていく。

 ◆ディープインパクト 父サンデーサイレンス 母ウインドインハーヘア(母の父アルザオ) 栗東・池江泰郎厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス(株) 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績14戦12勝(うち海外1戦0勝) 総獲得賞金14億5455万1000円。

 ▽06年の世相 トリノ五輪女子フィギュアスケートで荒川静香が金メダル。夏の甲子園決勝で早実が駒大苫小牧を再試合の末に下して初V。ライブドア事件。

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2017年12月22日のニュース