【阪神JF】ロック 頂点へ照準OK!半馬身遅れも“想定内”

[ 2017年12月7日 05:30 ]

<阪神JF>2頭併せで追い切るロックディスタウン(左)
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 関東のオルフェ産駒もお忘れなく!!2歳牝馬の戦い「第69回阪神JF」の追い切りが6日、東西トレセンで行われた。ラッキーライラックと同じオルフェーヴル産駒で、札幌2歳Sを無傷の2連勝で制したロックディスタウンは2週続けてWコースでびっしり併せ馬。中99日と久々の実戦となるが、攻めの姿勢を貫いて万全の態勢を整えた。

 父オルフェーヴル譲りの金色の馬体に朝日が降り注ぎ、キラキラと輝きを放っている。ロックディスタウンが姿を現すと、その美しい馬体に一気に視線が集中する。Wコース向正面から入り、ゴールドスミス(3歳1000万)を5馬身追走からスタート。道中は難なく折り合って直線ですんなり内へ。鞍上が手綱を力強くプッシュすると徐々に加速して差を詰め、半馬身まで迫ったところでフィニッシュ。わずかに遅れはしたが、長距離輸送を控えた牝馬が2週連続で“攻め”の姿勢を貫いた点は高く評価できる。時計は4F52秒4〜1F12秒9。騎乗した佐竹助手は調教の意図をこう説明した。

 「1週前もしっかり追ったがカイバ食いが落ちず体が減らなかった。G1を使う上で先生(二ノ宮師)と相談して、もう1段階欲しい、ということで攻めました。先週は行きたがるところもあったけど、馬の後ろでしっかり我慢して走れていた。遅れは気になりません」

 半姉キャットコイン(父ステイゴールド)は細身で馬体維持に苦労したが、父がオルフェーヴルに替わり、2戦とも490キロでの出走と馬格に恵まれた。姉も担当していた同助手は「性格は似ているところもあるけれど、カイバをしっかり食べてくれるところは違う」と分析。馬格に伴い、その走りはパワー型。乗り味を陸上競技になぞらえ「キャットは幅跳び選手のようなバネが素晴らしかったが、ロックはそのバネに加えてハンマー投げ選手のパワーが備わっている感じ」と表現。新潟の軽い馬場でも、札幌の重い洋芝でもこなせる理由は、ここにあるのかもしれない。

 札幌2歳Sから中99日と間隔は空いたが、同レース優勝馬は3戦3勝の心強いデータも。関東馬が3連勝中(14年ショウナンアデラ、15年メジャーエンブレム、16年ソウルスターリング)ならば、鞍上のルメールは2連勝中。「異なる環境、コースに対応してしっかり結果を出しているのが凄いところ。あとはいい状態でルメールさんにバトンタッチできれば」と佐竹助手。まだ底を見せていない“怪物2世”が一気に頂点へ上り詰める。

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2017年12月7日のニュース