アラジン 有終V必ず!香港マイル最後に現役引退、種牡馬入り

[ 2017年12月7日 05:30 ]

香港マイルが引退レースとなるサトノアラジン(撮影・岡田 修平)
Photo By 提供写真

 JRAが馬券発売する「香港国際競走」(10日、シャティン競馬場)に出走する今年の安田記念覇者サトノアラジンが香港マイルを最後に現役を引退。来年から種牡馬入りすることが6日、池江師から発表された。この日はオールウエザーコースを1周して、7日の追い切りに備えた。「何とか有終の美を飾りたい」とトレーナー。種牡馬としての価値を高めるためにも、最高の結果が欲しい。

 万難を排してラストランを勝ちにいく。今年の安田記念を制したサトノアラジンが香港マイルを最後に種牡馬入りすることが決まった。ただ、感傷に浸っている暇はない。4日後には大事な一戦が控えているからだ。日本のみならず、海外の報道陣にも囲まれた池江師は“勝ちたい”というあふれる思いを口にした。

 「つい最近、引退が決まりました。種牡馬としての価値が、この一戦で大きく変わる。無事にというだけじゃなく、何とか最後に勲章を…と思っています」

 この秋は初戦の毎日王冠こそ2着だったが、その後は不良馬場の天皇賞・秋が最下位の18着。続くマイルCSも12着に終わった。ただ、決して力負けではない。この2戦の敗因は道悪、そして精神面にある。

 「天皇賞のダメージがあるんじゃないかと人間がナーバスになって、かわいがり過ぎた。今回は攻めの調整でいきますよ」

 やる気を引き出す秘密兵器は、最初で最後のブリンカー。「攻めでは手応えがありました」と語った。

 歓喜がよみがえる。池江師が調教助手として携わったステイゴールドは、ラストランに決まっていた01年の香港ヴァーズを制し、実に50戦目でG1馬の座に就いた。奇しくも、サトノアラジンを手掛ける山元讓治助手は、ステイゴールドを担当した元厩務員の山元重治さんの息子。「ステイゴールドみたいに有終の美を飾ってほしいね」とトレーナー。16年前の“再現”を期待しよう。

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2017年12月7日のニュース