【チャンピオンズC】ノンコノユメ90点、一騎当“騸”

[ 2017年11月28日 05:30 ]

穏やかな立ち姿のノンコノユメ。
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 1年間で最も大きな変化を遂げたのはノンコノユメです。昨年のチャンピオンズC時には薄かったトモが見違えるほど厚くなりました。筋肉量が明らかに増している。寂しかった腹周りも丸みを帯びています。ダートは腹周りで勝負する…とまでは言いませんが、腹の薄いダートの一流馬などいません。砂の大一番を戦う上で欠かせないパーツが発達してきました。

 この変化は加齢による成長か。いや、去勢の成果と見るべきでしょう。昨夏に去勢手術を受けたとのこと。精巣を除去するとホルモン分泌量の減少により馬体がしぼんでしまうケースが多い。だが、1年もたてばホルモンバランスが整って完全に回復します。ノンコノユメはセン馬になって1年数カ月。馬体の張りは完全に戻りました。

 体の変化とともに精神状態も変わってきました。昨年のチャンピオンズCでは気持ちを高ぶらせて、尾と後肢の間に大きな隙間ができるほど尾の付け根を上げていました。今回は尾を自然に垂らして、平常心を伝えています。去勢は気性を穏やかにさせる。そんな効果を体現するような立ち姿です。

 体重450キロ前後の中型馬。後肢は芝馬と思えるほど流麗な曲線を描いています。対照的に前肢はダート馬らしいごつさ。首が太く、胸前は筋肉で隆起しています。車でいえば、前輪がスタッドレス、後輪はスポーツタイヤか。ともあれ、1年間で去勢効果を顕著に示した馬体です。

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2017年11月28日のニュース