【ジャパンC】キタサンブラック 無念の落鉄…連覇夢散3着

[ 2017年11月27日 05:30 ]

<ジャパンC>3着に敗れた武豊騎乗のキタサンブラック
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 ハナを切り、直線残り200メートルまで悠々と先頭をキープ。まるで昨年のVTRのようなレースぶりだったキタサンブラック。連覇へ。10万大観衆のボルテージは最高潮に達したが、思わぬ結末が待っていた。残り100メートルでシュヴァルグランに先頭を明け渡すと、最後は外を追い込んだレイデオロにも先着を許し、まさかの3着に沈んだ。

 レース後、左前の落鉄が判明。パトロールビデオを何度も見返し報道陣の前に姿を現した武豊は、落鉄について「残念ですね。乗っている感覚で意外と伸びないと思ったし、入線後も何となく違和感があった。ひょっとして落鉄かと思ったが、レース後に確認したら、やっぱりそうだった」と無念の表情。それでも「悪い走りではなかった。1、2着馬は強かったし、(秋の古馬G1を)全部勝つのは改めて難しいと思った」と愛馬をかばった。清水久師も「落鉄は痛かったが、仕方ない」と振り返った。

 北島三郎オーナーはラスト3戦に「三度(勝つ)」との願掛けで天皇賞・秋から始めたという、まい泉のかつサンドを食べてから観戦に臨んだが勝利に届かずも「よく頑張ってくれた。あとは最後に悔いを残さないように無事に走ってくれることを期待しています」と話した。

 敗れはしたが3着賞金7500万円と付加賞を加算し獲得賞金は15億7348万3000円。有馬記念(1着賞金3億円)を勝てば、テイエムオペラオー(18億3518万9000円)を抜いて歴代1位となる。「脚元を確認して大丈夫なら、次は目いっぱい仕上げて有終の美を飾りたい」と指揮官。武豊も「次は是が非でも勝ちたい」と拳を握った。JRA・G1最多8勝の夢はついえたが賞金王の可能性は残った。ラストランでの巻き返しへ、陣営の長くて短い1カ月が始まった。

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2017年11月27日のニュース