【ジャパンC】クラウンVへ万全!ムーア志願の騎乗で好仕上げ

[ 2017年11月24日 05:30 ]

<ジャパンC>ムーアを背に3頭併せで追い切るサトノクラウン(手前)
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 今年のジャパンCの鍵を握るのはムーア!?天皇賞・秋2着サトノクラウンは、短期免許で来日中のライアン・ムーア(34)が騎乗しての木曜追い。英国の至宝が総仕上げを施し、絶好調のM・デムーロへ“バトンタッチ”。先週のマイルCSで1、2着を分け合った世界的名手の“奇跡のコラボ”の行方は。一方、そのムーアが本番で騎乗するアイダホは、レースと同じ東京芝コースで軽快な動きを披露。ライバル馬の感触も確かめたムーアが、どんな策を練るのか、目が離せない。

 薄暗い雨の美浦Wコース。馬場入りしたサトノクラウンの馬上にはライアン・ムーアの姿があった。サトノオンリーワン(未勝利)とブレステイキング(新馬)、2頭の2歳馬を先行させての3頭併せ。直線で最内に進路を取り、前を捉えるまでにモタついたが、残り100メートルで併走態勢に。ラスト1F14秒0を要しての併入は絶好とは言い難いが、毎回、稽古で抜群のパフォーマンスを見せるタイプではない。見た目に重苦しさを残した1週前追いよりは、フットワークも軽快だった。

 志願の騎乗。森助手は「以前からクラウンのことを気に入ってくれていて、今回、ぜひ乗りたいとオファーがあった」と、ムーア騎乗の経緯を説明。重賞初Vとなった14年東スポ杯2歳Sの手綱を取っており、よほど乗り味が印象深かったのだろう。「いつもは調教助手が乗っているので、ジョッキーが乗っての感触も聞いてみたかった」(森助手)という、陣営の思惑とも一致した。レースではライバルとなるアイダホに騎乗するため、公式なコメントを口にすることはなかったが、厩舎サイドには「年齢を重ねて、馬が自分のするべきことを分かっている。精神面も状態もパーフェクト」と伝えた。

 宝塚記念(1着)、天皇賞・秋(2着)と近2戦の最終追いは単走だったが、今回は併せ馬を選択。森助手は調教の意図を「1週前の単走で、しまいがフワフワしていた。そこを矯正する意味で併せ馬にした」と説明。「反応を確かめる程度だったが、動きも良かった」と評価も上々だ。

 東京2400メートルへの出走は3歳時のダービー以来。3着に敗れたが、上がりは最速(3F33秒8)をマークした。「この秋は国内専念と決めてから、使ってみたいと思っていた舞台。クラウンにとって能力発揮に最適の舞台だと思う」と森助手。潜在能力を高く評価する世界的名手が太鼓判を押した仕上がりなら、キタサンブラックをあっさり撃破しても不思議はない。

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