【ジャパンC】豪の名手ボウマン 充実期のシュヴァルV導く

[ 2017年11月22日 05:30 ]

調整へ向かうシュヴァルグラン
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 【G1ドキュメント=21日】小田にとってはヴィクトリアマイル週以来、半年ぶりの栗東。今月オープンした快適な新調教スタンドをすぐ脱出し、自転車で風を切り、昔からある坂路スタンドへ。ジャパンC2頭出しの友道師は“定位置”で愛馬をチェックしていた。

 マカヒキ以上に、小田は天皇賞・春(2着)で◎を打ったシュヴァルグランが気になって仕方ない。レコード勝ちのキタサンブラックに1馬身1/4差。宝塚記念(8着)は逃げて失速したが、秋初戦の京都大賞典は外から3着に追い上げた。

 新鞍上はボウマンと発表した指揮官は目を輝かせて切り出した。「昨年(3着)とは全然違う。宝塚記念の疲れが尾を引き(調教の)時計も出なかったから。大外枠(17番)を考えれば、よく頑張った。今年の方が臨戦過程もいいし、チャンスはあると思う」。昨年は11月アルゼンチン共和国杯で鉄砲Vも、中2週の強行軍で本番へ。今年は京都大賞典からみっちり間隔を取り、負荷をかけてきた。

 「京都大賞典はスタート後に挟まれ、後ろからの競馬。まくり切れれば良かったけど、よく追い上げている。体も締まり、調教も動くようになってきた」。480キロ台だった昨秋と違い、今秋は約10キロ減の470キロ前半で定着。シェイプアップし、研ぎ澄まされた体が充実期を伝えている。

 ボウマンについて「背が高かったかな?しっかり追ってくれる印象がある。理想は天皇賞・春の形。4、5番手で流れに乗れば」とVイメージを描いた。今週から短期免許で来日予定の新パートナーは豪州トップジョッキー。10月コックスプレート3連覇を飾り、現在22連勝中の名牝ウィンクスの主戦としても知られている。ブラックとガチンコ勝負した天皇賞・春の走りを再現できれば…。小田の心は静かに沸き立っていた。

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