【エ女王杯】ミッキー底力、“最年長”の意地で女王に返り咲く

[ 2017年11月10日 05:30 ]

厩舎周りを運動するミッキークイーン
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 女王の座は譲れない――。3世代の秋華賞馬がそろった豪華な一戦だが、中でも年長5歳ミッキークイーンのポテンシャルが一枚上だ。3歳時に牝馬2冠を制し、古馬になってからもG1戦線で活躍。一流牡馬がそろった昨年の有馬記念(5着)、今年の宝塚記念(3着)でも上位争いを演じた。主戦の浜中も、パートナーに全幅の信頼を寄せる。

 「前走も強い牡馬が相手でも走ってくれているし牝馬同士なら、と思う。メンバーは昨年(3着)よりそろった印象だが、ポテンシャルは引けを取らない」

 2年前の秋華賞はレースレコードの1分56秒9でV。昨年の秋華賞馬ヴィブロスの1分58秒6を大きく上回る。今年のディアドラは重馬場で2分0秒2のタイム。同じ重馬場だった前週の古馬500万V時計より0秒7も遅かった。数値的なインパクトからも2年前の秋華賞がNo・1といえる。

 実際、昨年の当レースは同期のクイーンズリングが勝ち、現5歳世代のワンツースリー。ミッキーは約半年ぶりの“ぶっつけ”で3着に敗れたが「休み明けは基本的に勝負どころからの反応が鈍い。地力で来てくれた」と鞍上は振り返る。

 昨年に続き左前脚のじん帯を傷めたため、休み明けでの参戦。送り出す池江師は「牧場でもしっかりケアしてくれ、戻ってきてからも悪化せず、昨年より調教は動けている。繁殖入りへのカウントダウンも見えてきているので、悔いのない仕上げで臨みたい」と燃える。

 リーディング首位の池江厩舎は、10月に入って天候に悩まされるレースが続いた。指揮官も「凱旋門賞、菊花賞、天皇賞(秋)と天候に見放されているからね。不運が続いているが、悪い事もあればいい事もあるでしょう」と前を向く。週末の土曜には雨予報が出ているが「少し湿った馬場の方がいいので、土曜の雨でちょうど良くなるのでは」と歓迎の口ぶり。ようやく運も向いてきた。ミッキークイーンが秋の淀で再び、女王に返り咲く。

 ≪18年ぶり3世代秋華賞馬対決≫エリザベス女王杯で3世代の秋華賞馬対決は、99年以来18年ぶり。当時は最年長の秋華賞馬メジロドーベル(5歳)が勝ち、“後輩”の4歳ファレノプシス(6着)&3歳ブゼンキャンドル(14着)は馬券圏外に敗れた。ミッキークイーンも“最年長の秋華賞馬”としての意地を見せるか。また、昨春のヴィクトリアマイルでも3世代の秋華賞馬が参戦、当時4歳ミッキークイーンが2着で、5歳ショウナンパンドラ(3着)&6歳メイショウマンボ(12着)に先着している。

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2017年11月10日のニュース