【JBCレディスC】ララベル地方馬初V!真島執念の差し切り

[ 2017年11月4日 05:30 ]

<JBCレディスC>レースを制したララベル(手前)
Photo By スポニチ

 荒山師が人目をはばからず涙した。レディスクラシック史上初の地方馬による戴冠。JBC3競走でも10年ぶりの地方馬V。師と真島は力を込めて抱き合った。長く高い壁だった中央馬をついに撃破した。

 スタートを決めた。道中は外の3番手。真島は愛馬との対話に専念した。「1角すぎで(1番人気の)ホワイトフーガが見えたが向正面は全く記憶がない。ララベルのペース、仕掛けで乗ろうと思い、気づいたら4角だった」。騎手生活17年目の真島にして初めての感覚。「不思議だけど内ラチ沿いを走っていると思うくらい、自分の馬しか見えていなかった」。感じていたのは愛馬の呼吸と走りのリズムのみ。集中していた。

 直線では必死で追った。プリンシアコメータに接触。何とか頭差で制したが審議(真島は6、7日の2日間騎乗停止)となった。ヒヤヒヤだったが執念でモノにした。「自分の技術のなさで迷惑をかけた。ララベルは動じずに走ってくれた。勝負根性が凄い」

 若馬の時は右股関節に弱さを抱えていた。じんましん、発熱。これまで一度も万全の状態で使ったことがない。だが荒山師は希望を失わなかった。「いつも一生懸命走ってくれる。これで引退か、クイーン賞(12月6日、船橋)か東京シンデレラM(12月30日、大井)でもう一戦するか未定だが、母になる前にG1を獲らせることができてよかった」。秘蔵っ子のビッグな恩返し。荒山師は勝利の余韻をいつまでもかみしめた。

 ◇ララベル 父ゴールドアリュール 母ブリージーウッズ(母の父ティンバーカントリー) 牝5歳 大井・荒山勝徳厩舎 馬主・吉田照哉氏 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績17戦8勝 総獲得賞金1億6932万5000円。

続きを表示

2017年11月4日のニュース