【AR共和国杯】リチャード圧巻6馬身ちぎった!ミルコも称賛

[ 2017年11月2日 05:30 ]

いざ3歳馬Vへ!M・デムーロを背に力強いフットワークで併せ馬に先着するスワーヴリチャード(右)
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 変則3日間開催の今週、5日の東京メイン「第55回アルゼンチン共和国杯」の追い切りが栗東、美浦トレセンで行われた。栗東ではダービー2着以来のスワーヴリチャードが登場。新コンビのM・デムーロを背に、CWコースで僚馬を6馬身置き去りにする圧巻のフィニッシュ。秋初戦から全開ムードだ。一方美浦では、3戦3勝のセダブリランテスがWコースで迫力満点の動きを披露。無傷4連勝で暮れの有馬記念(12月24日、中山)参戦を目指す。ともに20年ぶり4頭目の3歳馬Vを狙う。

 荒ぶる気性を抑え込むように、ダービー2着馬スワーヴリチャードは静かに最終リハを終えた。朝一番のCWコースでドンアルゴス(2歳500万)、ラセット(2歳未勝利)を目標に序盤は15馬身以上離れて追走。折り合い重視で新コンビのM・デムーロは手応えをかみしめるようにゆっくりと加速していく。

 鞍上の手は動かずとも、大跳びで力強いフットワーク。大きくあった差は見る見る縮まり、直線は大外へ。僚馬を6馬身置き去りにしてフィニッシュ。全くの馬なりで6F80秒4〜1F11秒7の好時計。3週続けて手綱を取った鞍上は笑顔でパートナーを称えた。

 「先週よりも動きは良くなっていたね。凄く落ち着いていたし、手前も問題なかった。能力は高い馬だし楽しみだね」

 ダービー後は激闘の疲れが抜けきれず始動が遅れたが、その分、じっくりと立て直して馬体が成熟。担当の久保淳助手が「背丈が伸びて、内面がしっかりとしてきた」と話すように、トモ周りが力強くなって走りのバランスが安定してきた。

 以前は後肢の踏み込みの弱さからか、加速して頭を上げるようなしぐさを見せていたが、この中間はドッシリとした“後輪駆動”のエンジンを搭載。そのため「クロス鼻革&リングバミ」という頭の位置を矯正する馬具も今は必要なく、今回はノーマルのハミに近い、「トライアビット」を採用する予定だ。久保淳助手は「馬具を変えてジョッキーも乗りやすくなったと言っていた」と手応えをにじませる。

 初の古馬相手に初戦から全開。春の雪辱に燃える素質馬の走りに注目だ。

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2017年11月2日のニュース