【平和島・ダービー】前付けの鬼、深川がSG初制覇!

[ 2017年10月30日 05:30 ]

表彰式でプレゼンターを務めた亀田興毅氏(右)とポーズをとる深川真二
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 SG「第64回ボートレースダービー」は29日、ボートレース平和島12Rで優勝戦が行われた。6号艇の深川真二(43=佐賀)が2コースから差し切って1着。5度目のファイナル挑戦でSG初制覇を達成した。賞金3500万円を手に入れ、今年の獲得額は6300万円を突破。賞金ランキングも83位から9位に急上昇し、グランプリ(12月19〜24日、住之江)初出場が決定的となった。

 佐賀時代の到来だ。オーシャンCの峰に続き、深川がSG初制覇。ピットに引き揚げると、支部の先輩である上滝和則選手会長から抱擁。優勝戦でライバルだった後輩・峰からも抱きつかれた。「上からは抑えつけられ、下からは突き上げられて大変だった。でも上滝さんには育ててもらったし、峰は(闘志に)火を付けてくれる。どちらにも感謝したい」。がばい軍団の深い絆が支部全体の底上げにつながっている。

 レースは9R後のスタート練習からコース取りの駆け引きが繰り広げられた大激戦。展示航走までは深川も4コースまでしか入れなかった。だが、魚谷以外は一貫して前付けを行う深川に根気負け。これが勝負の明暗を分けた。「僕の仕事場は内。本番で2コースを取れたのが大きかった」。定石通りの1番差しで先頭へ。2周1Mで差し返されそうになったが、それも終わってみれば笑い話。「掛かり過ぎてターンマークにぶつかった。差されたなーと思ったけど、あれっ?まだ勝てるぞって」。最後は右手の人さし指を立ててゴールイン。「何かせなアカンと思ってね」。ちゃめっ気たっぷりに振り返った。

 選手会長に就任するまで佐賀支部を引っ張ってきた上滝会長も喜びはひとしおだ。「三井所尊春がG1、山田康二がG2を勝ったりと最近の佐賀は流れが来ている。感慨深い?そりゃそうだよ。アイツ(深川)とは宿舎で一緒に寝泊まりした回数が1番多い。嫁よりも多い」。次々と飛躍する後輩たちの走りを、誇らしげに見守っていた。

 この優勝でグランプリ出場は決定的。デビュー満25年を目前にして、初めて頂上決戦への切符を手に入れた。「SGでも一般戦でも変わらず1着を獲りに行くだけ。この年齢になるとレースでは盛り上げられないので進入で沸かせたい。かつてのモーターボートを見せたいね」。前付けの鬼・深川の参戦により、暮れの大一番がよりし烈な争いになることは間違いない。

 ◆深川 真二(ふかがわ・しんじ)1974年(昭49)6月6日生まれの43歳。佐賀支部。71期として92年11月からつでデビュー。同期は角谷健吾、海野ゆかり、山崎智也ら。96年4月のまるがめ一般戦で初優出初優勝。G14V、SGは今回5度目の優出で初優勝。1メートル65、51キロ。血液型B。

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