【菊花賞】クリンチャー2着、レース史上最高3連単55万超演出

[ 2017年10月23日 05:30 ]

菊花賞で傘の花が咲くスタンド前を駆け抜けるキセキ(右)
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 存在感は示した。10番人気の伏兵クリンチャーが見せ場たっぷりの2着。眠れる実力馬が目覚めた。内め絶好枠を引き先行策も考えられた。が、鞍上の藤岡佑はあえて後方からレースを組み立てる。2周目の坂の手前から徐々に動き、下りを利用してロングスパートを仕掛ける。4角先頭に出たダンビュライトに外から並び掛け、これをかわし直線先頭へ。最後はキセキの強襲にあったが2着は確保した。

 手綱を取った藤岡佑は「あそこまで来たら勝たせたかった」と苦悶(くもん)の表情。それでも「3冠最後のレースでこれだけのパフォーマンスを見せてくれた。悔しいけど中団から押し上げる競馬は先につながる」と前を向いた。春は皐月賞で4着に食い込みながらダービーでは13着に敗れ、名は地に落ちていた。復活の手掛かりをつかんだクリンチャー。こんな試練を知る馬こそが、今後大化けする可能性を秘める。

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2017年10月23日のニュース