【菊花賞】舞うスワロー 馬なり13秒3!剛脚爆発準備OK

[ 2017年10月19日 05:30 ]

<菊花賞>菊沢師を背に追い切るミッキースワロー
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 ラスト1冠「第78回菊花賞」は、若きツバメが大飛行。美浦Wコースでソフトに仕上げられたミッキースワローが、淀の本番までに末脚をタメにタメている。鞍上で出来を確かめた菊沢師も納得の仕上がりで初参戦のクラシックVを視界に入れる。また、西でも上がり馬キセキが存在感。栗東の芝コースで3頭併せを行い、外からホレボレする伸びを披露した。

 平均時速40〜50キロで飛行するツバメは、有事に200キロまでスピードアップする爆発的な加速力を備えているという。セントライト記念を名前の通りの超加速で差し切ったミッキースワロー。Wコースで行った最終追いでも、鼻先から尻尾の先まで流れるような動きでコース中央に一本線を描き、好調をアピールした。

 適度に気合が乗りながら、落ち着いた雰囲気で角馬場を周回。体をほぐした後はゲートで駐立を確認し、単走で追い切った。うまく居合わせた他厩舎の馬を目標に据え、馬なりで5F67秒7〜1F13秒3。自ら騎乗して感触を確かめた菊沢師は「気合面と心肺機能はできている。今日の狙いは落ち着いて気分良く走らせること。要所要所でカーッとすることがあるが、今日は周りに馬がいてもこちらがあっけに取られるほど落ち着いていた」と、愛馬の精神的な成長を口にした。

 前走で見せた末脚は、デビュー時から徹底して教えてきたことの成果だった。「デビューの時から追い切りは前半は行かせず、最後だけ伸ばすようにしてきた。肉体面で走りがスムーズになり、気性面でも最後に伸びることを馬が理解してきている」。皐月賞馬を退けた勝因にトレーナーは再び心身の成長を挙げた。

 「前走のような競馬なら折り合いは問題ない。リラックスして走って、しまいしっかり脚を使ってくれれば」。鍛錬を重ねて身に付けた武器は、3000メートルの長丁場で生きる。3走前に京都遠征(京都新聞杯5着)を経験したことも強みだ。「前回はこっちで気を乗せ過ぎたせいでテンションが高くなった。それだけに今回はシンプルな感じでいい」。敗戦から学んだことを仕上げに込めた。

 最後の1冠に狙いを定め、若ツバメが淀のターフを滑空する。

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