【梅ちゃん先生 特別編】1日中山5R 新馬戦はアイリッシュクライと共に叫ぶ

[ 2017年10月1日 08:00 ]

 タレンティドガールやヤマニンゼファー、イスラボニータなどでG1シーンを席巻し、再来年2月に70歳定年を迎える栗田博憲調教師がデビュー目前の2歳馬を見つめながらつぶやいた。「来年は最後のクラシックになるから何とかね…。この馬は思い入れが深い血統だけに大きく咲かせたいよ」。視線の先にはアイリッシュクライ。自ら手掛けて重賞2勝(新潟大賞典、新潟記念)を挙げたアイリッシュダンスの曽孫である。「ダンスは約1年間、寝かせて(休養させて)何とか立て直した思い出深い馬なんだ。後にハーツクライを産んだほどの名牝。オーナーがその曽孫を競り落としてくれたんだ」。千葉サラブレッドセール(2歳せり)で1134万円で落札された曽孫は入厩後、同師でさえ舌を巻く動きを見せてきた。「これは凄い。化けるぞ」。9月13日の追い切りでは3歳500万級のアーリーサプライズを3馬身追走し、激しい追い比べで併入。Wコース5F65秒8をマークした。「それでも、まだ少し重い感じです」。手綱を取った担当助手からこんな報告を受けた同師。「3歳に投げられると思ったけど、食らいついて行くんだから大したものだ。しかも、このタイムだもの」と満面に笑みを浮かべた。

 その後、さらに追い切りを3本加えて重めも解消。デビュー戦へ臨戦態勢は整った。「一瞬の切れ味よりしぶとさ、粘り腰で勝負する馬」と同師は見立てる。最後のクラシックへ先行押し切りで初陣Vだ。

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2017年10月1日のニュース