【セントウルS】重賞3度目の正直!ファインニードル雪辱V

[ 2017年9月11日 05:30 ]

<阪神11R・セントウルS> M・デムーロを背に押し切るファインニードル(左)
Photo By スポニチ

 阪神メインのサマースプリントシリーズ最終戦「第31回セントウルS」は1番人気ファインニードルが重賞3度目の挑戦で初V。2着のラインミーティアが夏王者となった。

 秋競馬開幕週、緑のじゅうたんにビクトリーロードが開けた。3番手の内で流れに乗ったファインニードルが、人気を分け合ったフィドゥーシアの背後をピタリとマーク。残り300メートルで外に出すと、M・デムーロのゴーサインに鋭く反応し真っ先にVゴールへ飛び込む。引き揚げてきた鞍上が喜びを爆発させる。

 「いい脚を使ってくれたし強い競馬。直線は(馬に)ずっと勝つ気持ちが強かった。前回も自信はあったけど、スペースがなくて悔しい思いをしたから…」

 前走の北九州記念(5着)も1番人気に支持されながら、直線で前が空かず満足に追えなかった。リベンジを期して臨んだこの日はスタートで半馬身ほど立ち遅れたが、すぐに挽回。非凡なダッシュ力でハナに立った。直後に外からフィドゥーシア、ラヴァーズポイントが上がってくると、先に行かせて3番手をキープ。「二の脚が速くてスッと前に行けた。凄い賢い馬ですね」と名手も驚くほどの対応力を見せた。

 管理する高橋忠師が米国のキーンランド・セールに出張中のため、代わりに表彰台に上がった鵜木助手は「スムーズなレースができたのが一番。消化不良だった前走の借りを返せて良かった」と満面の笑み。鞍上が「だいぶ良くなっているし、力を付けている」と絶賛する横で、同助手も「力強さが出てきて弾丸みたいな感じ」と成長を口にする。

 出走メンバー最年少、ただ一頭の4歳馬ながら、古豪を抑えてV。芝1200メートル戦は3戦連続「1分7秒台」の好時計で駆け抜けた。日本人初の陸上100メートル“10秒台”の壁を破った桐生祥秀のように、競馬のスプリント界を背負っていくのは間違いない。優先出走権を手にしたスプリンターズS(10月1日、中山)については「来週の状態を見てから」(同助手)と保留したものの、今後の活躍から目が離せない。

 ◆ファインニードル 父アドマイヤムーン 母ニードルクラフト(母の父マークオブエスティーム)牡4歳 栗東・高橋忠厩舎所属 馬主・H・H・シェイク・モハメド 生産者・北海道日高町ダーレー・ジャパン・ファーム有限会社 戦績21戦6勝 総獲得賞金1億5144万2000円。

続きを表示

この記事のフォト

2017年9月11日のニュース