【梅ちゃん先生・特別編】10日中山12R チュラカーギー(美女)はファンをだまさない

[ 2017年9月10日 08:00 ]

 ディズニーアニメ「美女と野獣」の実写映画が今春公開され、話題を集めた。「美女」は英語で「ビューティー」だが、アイヌ語では「ピリカ・メノコ」、琉球語では「チュラ・カーギー」。

 平井の酒場で半可通な知識を振り回していると、常連の金城がじれったそうに競馬新聞から顔を上げた。「うんちくよりも、馬券で踏み込めるのか、踏み込めねえのか…どっちなんだ」。最終レースの堅い軸馬と見るべきだろう。

 中山ダート1200メートルは【3211】と7戦して6戦が3着以内。唯一崩れたのはスタートで後手を踏んだ昇級戦の初春S(12着)だけだ。前走の東京ダート1400メートル戦は距離が長いうえに左回りのコーナーで外へ膨れたが、今度はスムーズに手前(軸脚)を替えられる右回り。1週前追い切りでは馬なりで坂路4F51秒0の一番時計を出している。休み明けでも万全の仕上がり。しかも、先行馬に有利な内寄り3番枠まで引き当てた。

 「鉄板だな。日曜のもうけ分をそっくり最終にいくぜ」。沖縄出身の金城は捕らぬ狸の皮算用。「美女と狸はときどき人を騙(だま)すのよ。信用すると痛い目に遭うから」と女将の嫉妬(しっと)交じりの視線に送られて店を出た。

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2017年9月10日のニュース