【京成杯AH】アポジー 逃走準備OK!豪快6馬身先着

[ 2017年9月7日 05:30 ]

<京成杯AH追い切り>武士沢を背に直線で僚馬を置き去りにしたマルターズアポジー
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 秋の中山開幕を飾るマイル重賞「第62回京成杯AH」の最終追いが6日に美浦、栗東トレセンで行われた。関屋記念を逃げ切って重賞3勝目を挙げたマルターズアポジーが雨中のWコースで力強く先着。充実ぶりをアピールした。同馬はサマーマイルシリーズで現在2位。ハンデはトップタイ58キロと見込まれたが、得意の徹底先行でシリーズ王者の勲章を手に入れる!!

 小雨が舞う中、マルターズアポジーが武士沢を背にWコースへ。むっちりと盛り上がった後肢(トモ)が充実ぶりを誇示している。前にアドラビリティ(5歳500万)とディライトラッシュ(3歳500万)の2頭を大きく先行させ、目標とする形でスタート。3角すぎにディライト、4角すぎにアドラビリティを並ぶ間もなく次々と抜き去り、直線は鞍上が気合のステッキ一発。豪快に後続を6馬身突き放してフィニッシュ。時計は6F81秒0〜1F12秒4をマークした。

 前走・関屋記念は軽めに仕上げられたが、今回は輸送時間が短い中山ということもあり3頭併せ。外ラチ沿いギリギリを周回し、十分に負荷をかけられた。「中3週だが疲れはなく、いい状態をキープしている。他の逃げ馬との兼ね合いもあるが、自分の形で行ければ」と武士沢。8勝全てが逃げ切り。今回も“アポジースタイル”を貫く構えだ。

 堀井師にとっては、思い入れ深い血統。アポジーを所有する藤田在子オーナーの夫・与志男氏(08年死去)とは、古くからの付き合い。かつて与志男氏が所有し米G1にも参戦したマルターズスパーブを管理し、00年フラワーCを制した。その与志男氏が自ら米国に足を運び、日本に連れて来たのがアポジーの父ゴスホークケンと母マルターズヒート。堀井師は「まさに自家生産。オーナーの思いが時間をかけて、少しずつ積み重なって結実した血統。今回は相手は強くなるが、何とか乗り越えてほしい」と静かに思いを語った。

 サマーマイルシリーズ単独Vを射止めるには勝利あるのみだが、武士沢は「あまり意識していません。それより目の前のレースで結果を出すことが大事」と、あくまで自然体。大切に引き継がれてきた水色と赤縦じまの勝負服が、中山でも鮮やかな逃走劇を見せてくれるはずだ。

 ≪2着でもV可能性≫サマーマイルシリーズは1着10P、2着5P、3着4Pとなっており、マルターズアポジーが1着ならシリーズV、2着でダノンリバティが敗れればウインガニオンと同点V。ダノンリバティは1着に限り逆転V。グランシルク1着でマルターズアポジー2着なら、ガニオンと3頭同点V。

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