【純情牧場巡り】「かみつき馬」ウインディ穏やかに当て馬で“第三の馬生”

[ 2017年8月30日 05:30 ]

24歳の今も若々しい体つきのシンコウウインディ
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 G1昇格初年度の1997年のフェブラリーSを制したシンコウウインディ。代名詞となった“かみつき癖”は時に闘争心と称され、時に気性難と敬遠されていたが、当て馬として過ごす24歳の今は穏やかに、かつ立派にお勤めを果たしている。最終回は、往年の個性派を求めて北海道日高町のダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスを訪れた。

 現役時代のシンコウウインディには“気性難”のレッテルが貼られていた。なぜなら、成績以上にかみつき癖で名前が知れ渡ったからだ。現在は北海道富浜のダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスで当て馬として過ごす。スタリオン担当主任の倉貫寛之さん(37)は「うるさいイメージが強いと思いますけど、決して好戦的じゃない」と意外な性格を明かす。

 「気性難ということは全くありません。年を取ったからなのか落ち着いているし、甘がみをするぐらい」

 3歳時の館山特別とスーパーダートダービーでは、いずれも斜め前の勝ち馬をかみにいったことで失速して2着。集中力が増すように4歳を迎えてブリンカーを着用すると、平安Sを1着同着で制覇。続くG1昇格初年度のフェブラリーSも勝ち、実力でも全国区になった。引退後は実質3年間の種牡馬生活を経て、07年からダーレーで当て馬としての“第三の馬生”を歩んでいる。当て馬の仕事は繁殖牝馬の発情を確認すること。興奮した牝馬に蹴られておじけづく当て馬もいるそうだが、ウインディはたくましく、優秀だ。

 「ウインディは蹴られても引きずらないんです。外国人スタッフも“こんなに素晴らしい当て馬は見たことがない”と感心する。まさに縁の下の力持ちです。あと5年、できれば30歳までは生きてほしいですね」

 産駒が繁殖に残っていないため、血が継承されることはない。ただ、ダーレーでけい養されているアドマイヤムーンやパイロなどの産駒の活躍の陰には、ウインディの命懸けの仕事があることを覚えておきたい。 =終わり=

 ◆シンコウウインディ(牡24)1993年(平5)4月14日生まれ。父デュラブ、母ローズコマンダー。生産者は北海道浦河郡浦河町の酒井源市氏。現役時代は17戦5勝、うち重賞3勝。4歳時のフェブラリーSで1番人気のストーンステッパーを競り落とし、G1初制覇。

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