【盛岡・YJS】菜七子“20代初勝利”JRA東日本トップ浮上

[ 2017年8月16日 05:30 ]

盛岡9Rで勝利して笑顔の藤田菜七子
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 20歳の菜七子が魅せた。ヤングジョッキーズシリーズ・トライアルラウンド東日本地区の第3戦が15日、盛岡の8、9Rで行われ、8Rは地元岩手の鈴木祐(22=桜田康)が、9RはJRAの藤田菜七子(美浦・根本)が勝利。9日に20歳の誕生日を迎えたばかりの菜七子が、相性のいい盛岡の地で輝かしい大人の第一歩を踏み出した。

 ゴールの瞬間、スタンドから見守った4748人のファンから拍手が起こった。霧雨に濡れた菜七子に「おめでとう!」と温かい声援が飛ぶ。記念すべき20歳になって最初の勝利を、7日に10代最後の勝利を挙げた思い出の地・盛岡で達成した。

 シリーズ1戦目の8Rはマニワッショイで果敢にハナを奪い、3コーナーすぎで早めにかわされたが踏ん張って3着。

 2戦目の9Rはトップシーンに騎乗し、先に抜け出していた2着馬トウカイチャーム(横山武)と、すぐ後ろから迫ってきた3着馬ワンドロップ(木幡育)との叩き合いを首、首差でモノにして同シリーズ初勝利、そして20代最初の勝利を飾った。「9Rは凄くペースが遅かった。ハナには行きたくなかったので控える形。後ろから来ているのが見えていたので、自分も相手が来た分を出していった」と冷静なレース運びでパートナーをVロードに導いた。

 好成績で2戦を終える勝負強さを発揮。同シリーズは獲得ポイントを騎乗回数で割った数値が得点となり、4レースの騎乗を終えて菜七子は16・75ポイント。JRA3位(1位・森裕、2位・岩崎翼)、同東日本でトップに躍り出た。JRA1位と、それを除く同東西地区上位3人の合計7人が進出するファイナルラウンド(大井、12月27日と中山、同28日)に大きく近づく勝利。「シリーズで絶対優勝したかったのでうれしい」と笑顔がはじけた。

 菜七子のトライアルラウンド最後の参戦は10月26日、船橋。「あと2戦、気を引き締めてファイナルに進みたい。年が近いライバルに負けたくないし、もっともっと勝っていきたい」。勝ち気な面を見せ、勝負師としても日々成長。20代の菜七子からも目が離せない。

 ◆YJSファイナルラウンド進出条件 ▽JRA=(1)最上位騎手(2)東日本上位3騎手と西日本上位3騎手((1)の騎手を除く)▽地方=<1>東日本最上位騎手と西日本上位3騎手<2>北海道・東北ブロックの最上位騎手と南関東ブロックの上位2騎手(<1>の騎手を除く)

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