【クイーンS】リード1F11秒6!ルメールも絶賛「完璧」

[ 2017年7月27日 05:30 ]

ルメールを背に札幌芝コースで追い切ったアドマイヤリード(左から3頭目)
Photo By 提供写真

 2頭のG1ホース参戦で盛り上がる牝馬重賞「第65回クイーンS」の追い切りが26日、札幌、函館競馬場で行われた。ヴィクトリアMを制したアドマイヤリードは、札幌芝コースでルメールを背に実戦さながらの追い切りを敢行。ラスト1F11秒6の極上の切れ味を披露。2カ月半ぶりの休養明けを全く感じさせない動きで態勢を整えた。

 本番と同じ札幌芝コースで、実戦さながらの最終追い。アドマイヤリードはルメールが騎乗し、3頭併せを目標に3馬身後方からスタート。序盤は洋芝の感触を確かめるように、折り合いながらゆったり追走。4角すぎでは1〜2馬身ほど開いていた差を直線半ばで詰めると、すぐさま外に持ち出した。残り100メートル付近でGOサインを送られると、グイッと加速して一瞬で3頭を“丸のみ”。ラスト1Fは11秒6と切れに切れた。

 2週連続で騎乗したルメールは「とても良かった。馬の後ろで凄くリラックスできて、いい瞬発力だった。1週前に比べてパワーアップしているし、息遣いもいい。彼女の状態は完璧」と称賛の言葉のオンパレード。見守った須貝師も「本番をシミュレーションした内容。毛ヅヤが良く精神的にリラックスしている」と胸を張った。

 ベガ、ブエナビスタら多くの名牝を送り出した名門・松田博厩舎から15年にデビュー。16年2月に同厩舎が定年解散後に須貝厩舎へと転厩した。3歳時には桜花賞(5着)、オークス(15着)と牝馬2冠に参戦するも結果を出せなかったが、今年に入って1000万から一気にG1制覇。充実の理由について須貝師は「昨年の春から秋にかけて精神的に強くなった」と説明。師が手掛けたG1馬ゴールドシップ、レッドリヴェールと同じステイゴールド産駒。「気持ちが難しいところは共通している。潜在的に賢いので、十分な精神的なケアが必要になってくる」。“くせ者”から得た経験をすぐさま生かし、花開かせた。

 アドマイヤリードが勝てば、G1馬によるクイーンS制覇は01年ヤマカツスズラン以来16年ぶり。トレーナーは「秋以降の路線選択は今回の結果次第。牝馬限定かマイルかどちらか」と見据える。リードの未来を占う上でも、ここは重要な一戦となる。

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2017年7月27日のニュース