【夏競馬トリビア〜ン】千直はカッチーと差し馬、ミルコも警戒

[ 2017年7月25日 05:30 ]

新潟直線1000メートルコース
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 夏本番、新潟開催が開幕する。新潟といえば国内で唯一の直線競馬。12日間の開催で毎日必ず1鞍が組まれており、今週のメインはサマースプリントシリーズ第3戦「第17回アイビスSD」。「夏競馬 トリビア〜ン」は越後名物「千直」を徹底分析。あらゆる角度から“狙える馬”をあぶり出す。

 【枠&騎手編】千直が外枠有利なのは周知の事実。多少の前後はあるが、外枠になるほど成績が上がっていく。01年のコース新設以来、芝の保護のためゲートを外柵に寄せて設置。馬場状態が良好なのに加え、柵を頼って走る馬が多いのが外枠有利の主な理由だ。千直での白星が現役3位(18勝)の田中勝は「やはりラチ沿いを真っすぐ走れるのは有利」とした上で「千直はスタートからゴールまで一気に走るタイプの馬は苦しい。どこかで一度、息を入れるポイントが必要。先行有利のイメージが強いが、うまく息が入れば差し馬でも十分やれる」と話す。その田中勝は18勝中6勝が8枠と、外枠の恩恵を最も活用。カッチー+ピンク帽+差し馬は要注意だ。警戒すべきはM・デムーロ。騎乗回数わずか8回ながら5勝、連対率7割超え。千直で見かけたら無条件に買いたい。

 【調教師編】最も白星を挙げている菊川師(14勝)は、千直に出走させる一つの指針として「スピードがあるのにコーナーでモタついてしまう馬」を挙げる。初日土曜(29日)の閃光特別に登録したチェルカトーレがこのタイプ。千直で現役最多勝を誇る柴田善が騎乗予定なのも魅力だ。一方、現役調教師で最多の出走回数(157回)を誇る和田道師も閃光特別にアースミステリーなど3頭を登録。来年2月で70歳定年を迎える師は最後の夏の新潟。「千直は好きなレース。ぜひ(勝利数)1位になりたい」と意欲の攻勢に注目。

 【その他編】性別では牝馬が優勢だが、出走回数も2倍近い。勝利数が多いのは当然で、連対率や複勝率を比較すれば、それほど大きな差はない。

 種牡馬ではサクラバクシンオーが断トツだが、現5歳世代がラストクロップで現役産駒は少ない。近年、好成績を挙げているスウェプトオーヴァーボード、アドマイヤムーン、ヨハネスブルグ産駒が出走してきたらマークしておきたい。

 前走がダートだった馬も要注目だ。臨戦が多かった4コースに絞って検証すると、ダートで馬券圏外(4着以下)に負けて、千直に臨んだ馬が好成績を挙げている。該当56頭中、何と49頭が千直初出走。砂で敗戦→千直初挑戦の馬は馬券に組み込んでおきたい。

 【今週の狙い】注目のG3アイビスSDには、コース連対率トップ(・283=50回以上出走)を誇る森厩舎が、同じく・414と高連対率のヨハネスブルグ産駒ネロで参戦。昨年のこのレース2着で千直通算【2・3・0・0】。初の58キロは課題もデータ的には、かなり堅い軸馬と言っていい。穴党はレヴァンテライオン。前走ダートで大敗→千直初出走は激走パターンに当てはまる。

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