【七夕賞】ゼーヴィント重賞2勝目!戸崎は同レース連覇達成

[ 2017年7月10日 05:30 ]

<福島11R・七夕賞>レース後も元気いっぱいのゼーヴィントと(左から)木村師、戸崎
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 夏の福島の名物重賞「第53回七夕賞」(サマー2000シリーズ第1戦)が9日、福島競馬場で行われ、1番人気ゼーヴィントがV。昨年のラジオNIKKEI賞以来、1年ぶりの美酒で重賞2勝目を飾った。鞍上の戸崎圭太は昨年のアルバートドックに続いて同レース連覇。前日8日が37歳の誕生日だった鞍上は土日9勝の固め打ちで、自らバースデーウイークを祝った。

 絶好調の鞍上に導かれ、ゼーヴィントが得意の福島で躍動した。序盤は中団を追走。3角すぎから一気にポジションを上げ、直線に向くと戸崎は左ステッキを連打して叱咤(しった)。先に抜け出していたマイネルフロストとの差を1完歩ごとに詰め、ゴール板までの距離を測ったかのように、きっちり3/4馬身差で差し切った。

 戸崎は昨年に続いて七夕賞連覇。加えて土曜4勝、日曜は最終12Rも連勝して5勝。2日で9勝の固め打ちで今年95勝とし、リーディング首位を独走だ。「今年もいい馬に巡り合えた。福島のファンに強い競馬を見せられて良かった」。鞍上はお立ち台で気持ち良さそうに汗を拭って続けた。「先行馬が多くいたので、その後ろでイメージ通りに運べた。ペースも速くなって忙しいのは分かっていたが、追ってしぶとく伸びてくれた」

 終わってみれば完勝だが、決してスマートな勝ち方ではなかった。行きっぷりが悪く、向正面から手綱は動きっ放し。3角から左ステッキが飛んだ。見ていた木村師は薄氷を踏む思い。「スタンド前も向正面も動きが重く見えた。仕上げに失敗したなと…。最後は馬の地力で頑張ってくれた」と安どの表情で振り返った。

 昨夏の福島ラジオNIKKEI賞以来、丸1年ぶりの白星。戸崎は「一戦ごとに走り方が良くなって成長を感じる。さらに上を目指せる」と、さらなる飛躍を確信する。今後は未定だが、秋のG1はくっきりと視界に入っている。指揮官は「脚元に不安がある馬なので大事にしたいが、ちゃんと調教を積んでいけば自然と大きな舞台に立てる馬。いい馬を預けてもらっているので、僕もいいかげん、きっちり仕上げて、次のステージで結果を出したい」と、自身に言い聞かせるようにつぶやいた。G1戦線を沸かせる日も遠くはない。

 ◆ゼーヴィント 父ディープインパクト 母シルキーラグーン(母の父ブライアンズタイム)牡4歳 美浦・木村厩舎所属 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績10戦4勝 総獲得賞金1億6384万円。

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