【プロキオンS】キングズガード快勝!2年目・寺島師は重賞初V

[ 2017年7月10日 05:30 ]

<中京11R・プロキオンS>握手する寺島良調教師(右)と藤岡佑
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 中京のダート重賞「第22回プロキオンS」はキングズガードが快勝。管理する寺島良師(36)は、開業2年目でうれしい重賞初Vとなった。

 作戦が鮮やかにハマった。キングズガードは左回りになるとモタれる癖があり、寺島師はレース前日「うまく内に潜り込んで、内ラチを運べれば」とイメージしていた。道中は最内で後方3番手。描いた通りのポジションを進み、勝利のシナリオを固めていった。

 直線に入っても内でジッと我慢。残り1Fを目前にして外へ出すと、エンジン全開。矢のように伸びて、一気にVゴールへ。

 藤岡佑が「強かったです。流れはある程度落ち着くかなと思っていて、外を回したら届かないだろうと。ロスなく立ち回れた。馬はいつ重賞を勝ってもおかしくないポテンシャルがあった。いい形で結果を出せて良かった」と胸を張って振り返る。

 キングズガードは田中章師の死去によって厩舎が解散、音無厩舎を経て寺島厩舎に転厩してきた。「田中先生にこんないい馬をやらせてもらって…。運も良かったけど責任も重かった。一つ勝てて良かった」。亡き師を思うと、少し言葉を詰まらせた。

 苦手の左回り克服へ、3走前のフェブラリーSではリングバミを投入した。11着と結果は出なかったが、手練手管の調整を続けた。それがついに実った。

 「左回りにこだわってやっていたので、素直にうれしい。厩舎自体は始まったばかり。それでも周りにはいい馬、いいオーナーさんがいる。皆に感謝したい」

 開業2年目、36歳の新進トレーナーは謝意をにじませて喜びを表現した。重賞初Vで賞金を加算、今後の選択肢が広がったのは大きい。次走はサマーチャンピオン(佐賀、8月16日)を視野に入れる。「そこが終わってから夏休みでもいいかな」と指揮官。ピカピカの厩舎に現れたエースが、ダート戦線を盛り上げていく。

 ◆キングズガード 父シニスターミニスター 母キングスベリー(母の父キングヘイロー)牡6歳 栗東・寺島厩舎所属 馬主・日進牧場 生産者・北海道浦河町の日進牧場 戦績27戦8勝(うち地方1戦0勝) 総獲得賞金2億1770万5000円。

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